[会見]2019.7.19
伊藤雅雪が復活宣言
世界へ再び走り出す
 前WBO(世界ボクシング機構)スーパーフェザー級王者の伊藤雅雪(28=横浜光)が19日、横浜市内の所属ジムで会見を開き、9月13日(金)に後楽園ホールで開催される「A-signBee」のメインイベントで再起戦(相手は未定)を行うことを発表した。
ここでは終われない
 伊藤は今年5月25日(日本時間26日)に米国フロリダ州でジャメル・ヘリング(33=米国)に判定負けを喫し王座を陥落。試合映像を見た伊藤は、「相手のパンチはよく見えていたし、ストレートの威力も感じなかったが距離が遠くて当たらなかった。不甲斐ない試合をしてしまった。ベストは尽くしたが後悔が残る。まだまだ燃え尽きていないので再起して世界を目指す」と決意を口にすると、「年末に大きなチャンスがもらえるようにしっかりと勝ちたい」と意気込みを語った。
王座に返り咲く
 ヘリングへのリベンジを第一目標とした伊藤だが、「世界で活躍することが目標なのでスーパーフェザー級で体重が作れる限りはやっていきたいし、ライト級でも試してみたい。チャンスのある方で戦っていきたい」と2階級制覇も視野に入れた。
サポートしていく
 会見に同席した石井一太郎会長は、「その時の状況があるので何とも言えないが、年末にチャンスが来ても戦えるように早めの再起に踏み切った」と試合決定への経緯を説明。「伊藤がメインでセミファイナルで日本タイトル戦があるので超満員のお客さんの中で『伊藤雅雪ここにあり』というところを日本のファンの皆さまに見せてほしい」期待を寄せた。
8月中旬に米国合宿の予定
 前回は50日間行った米国スパーリング合宿だが、「慣れない環境でやってきたからこそ、ハングリーになれたが、段々と慣れてきた。それなのに体のケアなど日本にあるものがなかったりしたので」と米国合宿は2週間の予定で、今回は日本での調整を重点的に行う。
村田さんの試合を見て刺激を受けた
 先週の12日にエディオンアリーナ大阪で行われたWBA世界ミドル級王者の村田諒太(帝拳)の試合を会場で見たという伊藤は、「素直にすごいの一言。リマッチでしっかり勝つのは並大抵の努力ではできないので尊敬する。ただ、気持ちの半分以上は悔しさがあった」と感想を口にした。
 観戦後に会場外でファンに囲まれ激励を受けたという伊藤は、「大阪で元気をもらった。僕でもまだ需要があるんだなと思った」と話し報道陣の笑いを誘った。