[ニュース]2011.5.11
前之園vs長井、ランカー対決
左:前之園 右:長井
 10日、後楽園ホールで行われたスーパーバンタム級8回戦、日本4位・前之園啓史(石丸)vs日本6位・長井祐太(勝又)のランカー対決は1回、長井が得意の左フックで前之園のアゴを捉え、ダウンを先制して始まった。
 昨年、日本タイトルにも挑戦した長井。このままペースを握るのかと思われたが、6連勝中の前之園がここから猛烈にアタック。右ストレート左フック、さらに右アッパーをリズム良く繰出し長井を下げると、中盤までにダウンポイントを挽回。両者の真っ向勝負の打ち合いに、会場からも大歓声が飛んだ。
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 中盤以降、長井もボディから攻め立て、さらには左フックで前之園の両まぶたを切り裂くが、手数で僅かに前之園が上回る。途中、出血の激しい前之園にドクターチェックが入るも試合はフルランドまで進み、ポイントを跳ね返した前之園が判定3-0で勝利。引分けをひとつ挟み、連勝を7に伸ばした。
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 熱戦を制した前之園だが、試合後は両目上を縫う代償。「1ラウンドはきれいに倒された。ダウンは自分の弱さ。その後、攻めきれなかったのは勇気の問題。理想とする(距離を取る)ボクシングにはまだまだ遠い。今回は良い経験になった」と、冷静に試合を振り返った。
控え室での前之園
 今後の課題を見つけた前之園だが、7月から始まる最強後楽園のエントリーについては、「(今回の)怪我の具合にもよるので、ジムと相談して決めたい」と話した。
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