[試合後談話]2018.12.22
大阪のリングでは辰吉寿以輝のプロ10戦目
平島祐樹と辰吉寿以輝
 大阪帝拳ジムが期待をかける辰吉寿以輝が22日、大阪市内のエディオンアリーナ大阪(大阪府立体育会館・第二競技場)で開催された「ドラマチックボクシング.78」のメインイベントで九州の平島祐樹(三松スポーツ)とスーパーバンタム級8回戦で拳を交えた。父、丈一郎氏がリングサイドで見守る中、プロ10戦目を迎えた寿以輝は、磨きをかけた左ジャブを好打し試合をスタートした。
成長を見せた辰吉寿以輝
 試合は、辰吉の多彩な左が冴えわたった。開始からジャブを先制した辰吉に対して、平島は足で距離を置きワンツーで対抗。すると1ラウンド中盤、左フックを当てた辰吉が右ストレートを決めダウンを奪う。立ち上がった平島にラッシュを仕掛け2度目のダウン。3ラウンド、左フックから連打を浴びてなすすべなく後退した平島を見てレフェリーが試合を止めた。
アトントレーナーと辰吉
 試合後辰吉は、「今年最後の試合やったし、勝ててよかったです。相手はダウンしたことがないと聞いていたので、倒して勝てて良かった。特に焦るつもりもないですが、来年はしっかりランカーに勝ってランキングに入りたいです。少しは成長したと思います」と今年を締めくくる勝利に満足の表情を浮かべた。
 辰吉を担当するアリチュエル・アトントレーナーは「もう少しコンビネーションを出すことができたらよかったと思う。すごいスピードで成長しているのは間違いない。これからも練習を頑張っていく」と笑顔で拳を握った。
 
吉井寛会長
 吉井寛会長は「もう少しやらせて欲しかったね。コンビネーションを出すタイミングを見たかったな。まあ、成長も見られたしプロらしくなってきたと思う。今日の試合は合格やないかな。来年はランカーに挑戦させたい」と及第点を与えた。
 
父:辰吉丈一郎氏
 辰吉の父で元WBC世界バンタム級王者の丈一郎氏は「最後がまだまだバタバタしてる感じやしブサイクな試合。お金を取れるボクサーにはまだなってないな。もうちょっと勝ちパターンみたいなのが必要やね。確実に倒せるパターンよな、少しは成長も見られたけど、まだまだやなあ」と手厳しい言葉に終始した。
悔しいと平島
 一方、悔しい敗戦となった平島は「悔しいの一言ですね。最初のダウンはそこまで効いている感覚もなかったのですが…。ダメでした。悔しいです」と肩を震わせた。