[試合後会見]2018.11.16
久田哲也の5度目の防衛戦
戸谷彰宏と久田哲也
 日本ライトフライ級王者の久田哲也(ハラダ)が16日、大阪市内のエディオンアリーナ大阪(大阪府立体育会館・第2競技場)で開催された「Fighting Beat Boxing」のメインイベントで同級10位の戸谷彰宏(蟹江)を迎えて5度目の防衛戦を行った。世界を見据えた戦いをしたい久田は開始から積極的に前に出た。
 
5度目の防衛に成功した久田
 試合は、王者の久田が終始プレスをかけ続け格の違いを見せつけた。序盤、足を使ってジャブから左右のフックを狙う挑戦者の戸谷に対して、王者の久田は追いながら左フックを振るう。5ラウンド、追う久田が得意の左フックを決めると戸谷がダウン。再開後は立ち直りを見せた戸谷だが攻撃に精彩を欠き、久田も逃げる戸谷を捉えきれず試合終了。有効打が上回った久田が5度目の防衛に成功した。
来春には世界戦がしたい
 大勢のファンと記念撮影に収まった久田は「左フックで倒せたのは良かったですけど、あとがちょっとダメでしたね」と判定勝利に複雑な表情を見せた。「逃げる相手に対してどう行ったらいいのか、言い方は悪いですが勝つ気はあるのかと思いました」と話し、悔しさをにじませた。また、今後については「来年の春くらいに拳四朗チャンピオンに選んでもらえたら良いですね。ぜひよろしくお願いします」とWBC世界同級王者の拳四朗(BMB)との対戦を熱望した。
 
原田実雄会長
 原田実雄会長は「倒さないとあかんけど、あれだけ逃げられたら倒せんわな」と久田を気遣い、「世界は来年やらないとあかんと思っている。4団体ともに上位にいるし、挑戦者決定戦とか話が来たら海外にでもいくつもりで考えている」と意思を示した。
 
戸谷彰宏(蟹江)
 一方、タイトルマッチ初挑戦で奮闘した戸谷は「イメージしていたより、一つ一つの動きは早くなかったですけど、パンチはありました。ダウンに関しては効いたパンチではなかった」と汗を拭い「また、頑張ります」と前を向いた。