[アジア情報]2018.11.16
竹中良が参戦第1号!ボクシングの「一帯一路」
IBFが新たなエリア構築に動いた
 IBF(国際ボクシング連盟)の中国運営を委託されたリジョイ・グループによる「IBFチャイナ」は、14日にタイのバンコク市内で会見を開き、「一帯一路」を意識したIBFシルクロード・トーナメントの準決勝戦を、12月8日にタイ中部のホアヒンで開くことを発表。日本人選手では竹中良(三迫)のスーパーフェザー級のエントリーが確定となった。同トーナメントは、IBF世界ムエタイ選手権との合同開催となる。
優勝者に与えられるベルト
 トーナメントで優勝すれば、KOボーナス付きの高額賞金のみならず、IBFモデルの白色ベルトや世界ランク15位、同団体のインターナショナル王座が与えられる。これに竹中が「“どこでも戦えるボクサー”を目指してきたので、以前から海外遠征したいと思っていた」と燃えないはずがない。
三迫会長と竹中
 今大会には日中以外にインド、フィリピン、タイ、ジョー​​ジア、ウズベキスタンから参戦があり、竹中が準決勝で対戦するのはローレンス・ロサス(フィリピン)。8月に石川県でピッコロ・ヴォリバー(カシミ)に0-3の判定で敗れているが、三迫貴志会長は「決して安心できない相手」と警戒心を抱いている。
10月に堤聖也がワンマッチに参加
 プロボクシングが本格解禁されて、わずか数年の中国。IBFチャイナも2015年に初興行を行った新興組織だが、今月に早くも100回目の興行に到達するなど、急速に実績を重ねている。これをおさらいした上で、今回の会見では、中国のみならず「一帯一路」をボクシングでも意識していきたい意向が語られた。
 
IBF一帯一路が日本に関心を示す
 「一帯一路」は中国主導の広域経済圏構想として話題となっているもので、“一帯”とは中国西部から中央アジアを経由してヨーロッパにつながる「シルクロード経済ベルト」で、“一路”とは中国沿岸部から東南アジア、スリランカ、アラビア半島の沿岸部、アフリカ東岸を結ぶ「21世紀海上シルクロード」の2地域を指す。
 アジアで最も良質なプロボクシングを持つ国が日本であることは、中国の関係者も疑わないところで、この「シルクロード・トーナメント」では次回以降に日本開催も意識しているとのことだ。