[公開練習]2018.11.1
亀田和毅がパワーアップを実感!
右:多田久剛氏の指導でパワーアップに成功
 世界2階級制覇を目指す元WBO(世界ボクシング機構)バンタム級王者の亀田和毅(協栄)が1日、都内のGENスポーツパレスで報道陣に練習を公開。今回は通常のジムワークではなく、フィジカルトレーニングを披露した。
 亀田は、12日(月)に後楽園ホールで行われるWBC(世界ボクシング評議会)Sバンタム級暫定王座決定戦で、同級1位のアビゲイル・メディナ(ドミニカ共和国/スペイン)を迎えて3年ぶりに世界戦のリングにあがる。
 試合の模様は午後5時からインターネットテレビ局のAbemaTVで「独占生中継!亀田家大復活の日!」として無料生配信される。
重りを使ったトレーニングを実践
 7月末から多田久剛氏の元で週2回、2時間30分のフィジカルトレーニングを行っている亀田。毎回9種目のトレーニング、5種類の腹筋運動で鍛え上げたという。多田氏は2000年~2006年までプロ野球日本ハムファイターズでダルビッシュ有、新庄剛志をはじめ多くの選手を指導、さらに国立スポーツ科学センターでオリンピック選手を担当した実績がある。長男の興毅氏が5月にリングに上がった際にフィジカル面を担当し、その縁で亀田を見ることになった。
押す力をテーマに取り組んだ
 多田氏は今回のトレーニングの目的を、「元々あるスピードに力を加えたいということで、下半身から体幹を通してエネルギーを拳に伝えられるよう、足を上手に使うトレーニングを多くしてきた。スピードだけでなく重さが加わるようにしてきた」と説明。
代謝も上がり減量も順調
 亀田はわずか3ヶ月で当初よりベンチプレス20kg、スクワット20kg重いものを持ち上げられるようになった。多田氏は、「正しいフォームで何度も同じ動作をするのは難しいことですが、体重比でいうと短い期間でここまでできるのはすごいこと」と亀田のセンスに驚きを隠せなかった。 
スパーリングの内容も良かった
 練習後に囲み取材に応じた亀田は、「重りを持っての練習は今回が初めてなので体つきも変わった。スパーリングをしていてもパワーがついたのを実感している。取り入れてまだ3ヶ月なので、これからさらにレベルアップすると思う」。「全身を使ってパンチが打てるようになりバランスが良くなった。パンチを打ち込む時に重みが加わった」と手応えを感じていた。
課題だったパワー不足を克服
 あらためて相手のメディナの印象を聞かれた亀田は、「上半身が強くて一発で倒す破壊力がある」と語ると、「集中して戦い作戦通りに進めて最終的に倒せたら」と意気込んだ。会見に同席した興毅氏は、「和毅はまだ27歳でこれからまだ伸びる。29~30歳でピークがくる。今度の試合が本当に楽しみ」と期待を膨らませていた。