[東京五輪]2018.10.16
高山勝成がアマ復帰、来春にも大会出場
高山と連盟の菊地副会長が握手
 日本プロボクシング史上唯一のメジャー世界王座4団体制覇者の高山勝成(35=名古屋産業大学)が、五輪ボクシングのスタートラインに立った。高山と日本ボクシング連盟の菊地浩吉副会長は16日、昨年4月から続いた高山のアマチュア登録を巡る問題について会見を開き、高山の登録申請を正式に認めると発表した。これにより2020年東京五輪を目指す高山は、来春の全日本選手権に愛知の県予選から出場することになった。
左:中出博啓トレーナーは風穴が空いたと感謝
 アマチュア試合へのプロボクサーの参加は、2016年リオ五輪の直前にAIBA(国際ボクシング協会)が解禁したが、当時の日本ボクシング連盟はこれを認めない方針を取っていた。会見で菊地副会長は時代の流れに沿った改革を標ぼうし、今回は既にプロを引退し、資格審査委員会のペーパーテストとヒアリングを経た高山に限り、特例で登録を認めたと説明した。今後はプロはもちろん、他の格闘技団体出身者からの登録申請も考えられるため、新たなルールづくりに取りかかる。
高山は東京五輪ボクシング実施に向けての署名を嘆願
 晴れて活動の認められた高山は、関係者および2万5千人を超える署名に感謝し、「非常に興奮している。これからが本当の勝負。厳しい戦いが待ち受けているが、自分を信じてやっていきたい」と喜び、大会には2階級上げたフライ級での参加を明かした。これは公式発表のされていない東京五輪での階級区分で、これまで49kgが上限のLフライ級が廃止され、最軽量級は52kgのフライ級になるとの噂があるため。日本人選手のトップには3階級制覇王者の田中恒成(畑中)の兄、田中亮明(中京高校教員)らがいる。
一致協力して活動を強化する
 また、連盟と高山は国際オリンピック委員会(IOC)の東京五輪でのボクシング除外の動きに対し、実施に向けた署名活動を協力して行っていくことで一致。高山は「日本のみならず海外にも呼びかけていきたい」と話した。