[ニュース]2011.4.24
島村、肌で感じた被災地
島村、被災地で
 日本ライト級11位の島村国伸(ワタナベ)が23日、津波の被害が最も大きかったとされる宮城県気仙沼市に支援物資を届けた。
 島村は前日から仲間3人と米や生活用品、さらにタバコ、お酒などの嗜好品(喜ばれたらしい)も用意し、トラックで22日夜に出発。しかし途中雨も強く、10時間かけての被災地入りとなった。
 気仙沼は現在も冠水している場所が多く、あまり奥へは入れなかったとのことだが、街の人たちとも触れあい、被害を肌で感じることができた。
 23日夜、東京に戻った島村に被災地の様子を聞かせてもらった。
 「根こそぎやられた街を見て愕然としました。実際に行かなければわからなかった。何もかも無くした人たちへは、かける言葉も見つかりませんでした」と島村。自分がボクサーだと伝えると、かえって被災地の方から頑張ってチャンピオンになってくれと励まされ、感動したとも話した。
 試合では見ず知らずの人たちにまで応援してもらい、いつも何か恩返しがしたいと考えていたという島村。「都会育ちの自分は、ボクシングをやっていなければこんな風な考え方もできなかった。一人でも多くの人に勇気のバトンを渡せるよう、これからもボクサーとして頑張ります」と心の大切さを胸に刻み、新たな闘志を漲らせていた。
 現在、島村は右手指の怪我で試合から遠ざかっているが、夏ごろには復帰するもよう。タイトルに挑戦する日も近いはずだ。