[引退式]2018.3.27
天笠尚 これからもチャレンジしていく!
世界にまで駒を進めた天笠
 "痩身の暗殺者"の異名を誇った第58代日本&第44代OPBF東洋太平洋フェザー級王者の天笠尚(32=FLARE山上)の引退式が27日、後楽園ホールで開催された「ガッツファイティング&DANGAN209」のリングで行われた。
 長身から繰り出す強打でアジア圏を制した天笠は敗れはしたが、14年の世界初挑戦でWBA・WBO世界スーパーバンタム級統一王者のギジェルモ・リゴンドー(キューバ)から2度のダウンを奪い世界を驚かせた。その後、世界再挑戦を目標に再起したが、16年4月の英国でのWBCインターナショナル戦、昨年9月のWBOアジアパシフィック戦はいずれも王座に届かず引退を決意した。現役生活13年3ヵ月、生涯戦績は42戦33勝(21KO)7敗2分。
今は家族と群馬で生活
 1歳10ヵ月になる長男の和(やまと)くんを抱きリングに上がった天笠は、挨拶に立ち「自分を変えたくて始めたボクシングだったが、そんな僕でも日本と東洋太平洋のタイトルを取れたのは皆さんの応援のおかげ」と感謝した。
次の人生もチャレンジ精神で頑張る!
 すでにボクシングから離れ、現在は地元・群馬に戻り農協に勤務。「ボクシングで培ったチャレンジ精神を持って頑張ります」と晴れやかな顔で話し、10カウントゴングを聞いた。
下田氏から花束のサプライズ
 最後に親友の元WBA世界スーパーバンタム級王者の下田昭文氏からサプライズで花束が渡されリングを降りた天笠は、「これからは社会勉強をしつつ、野心もあるのでいろんなことに挑戦していきたい。ボクシング最高!」と胸を叩いた。