[試合後会見]2018.3.18
小西伶弥 ダウン後は脅威の追い上げ!
カニサレスの右が小西を捉えた
 WBA・IBF統一王者の田口良一(ワタナベ)がスーパー王者に昇格したことにより空位となったWBA世界ライトフライ級正規王座を懸け、18日の神戸ポートピアホテルの特設会場で1位カルロス・カニサレス(25=ベネズエラ)と2位の小西伶弥(24=真正)により王座決定戦が行われた。世界初挑戦の小西は、かつて田口と引き分けた無敗の実力者を相手に戴冠をはたすことができたのか――。
ジヤッジの評価は厳しかった
 試合は積極的に打って出る小西にカニサレスが速い踏み込みから左アッパー、右ストレートで対抗。立ち上がりからスリリングな攻防が続くと3回、小西が体勢を崩したところでカニサレスのワンツーを浴びダウンを喫した。ここをクリンチでしのいだ小西は、左ボディで追い上げをはかると、ダウン以降は主導権を奪い試合を優位に進めた。足が止まりかけていたカニサレスも、終盤は復活し激しく応戦し終了のゴングを迎えた。判定は小西がダウンポイントを跳ね返したと思われたが、ジャッジは3者ともカニサレスを指示し、小西の世界挑戦は失敗に終わった。
必ず這い上がると小西
 ジャッジの評価を得られなかった小西は、「採点が読み上げられるときに、3-0だったので負けただろうなと思った」と意外にも冷静。初めてのダウンもクリンチでしのぎ、「次のラウンドからもう一度自分のボクシングを貫こうと思ったけれど、相手の足の使い方が上手くテンパったのが敗因。あそこで単発にならず、もっと冷静に手数を出したら…。練習したことができなかった」と悔やんだ。それでも12ラウンドをフルに戦いきれたことは良い経験になったと前を向き、「もう一度あの舞台に立つ」と再挑戦を誓った。
歓喜のカニサレス陣営
 一方、2度目の世界挑戦でベルトを獲得したカニサレスは、「ボディを効かされ疲れてしまったが、ダウンも奪ったし8ポイントは勝ったと思っていた。勝利は神のおかげ。日本が好きなのでまた戻ってきたい」と上機嫌にコメントした。