[調印式・前日計量]2018.3.7
日本女子屈指の技巧派対決!
ツナミvsチャオズの注目の一戦
 OPBF東洋太平洋女子フライ級王者のチャオズ箕輪(ワタナベ)とWBO女子アジアパシフィック・ライトフライ級王者の天海ツナミ(アルファ)によるWBO女子(世界ボクシング機構)ライトフライ級王座決定戦の調印式と前日計量が7日、都内の日本ボクシングコミッション(JBC)本部事務局で行われた。試合は明日8日、後楽園ホールでゴング!
右が立会人のレオン氏
 調印式の冒頭、スーパーバイザーとして来日したレオン・パノンシーロ氏は、勝者は180日以内に指名試合が義務付けられると説明。続いてJBC安河内剛本部事務局長は、明日の6大タイトル戦を女子の未来を占うイベントと位置づけ、「結果はともかく良い試合を期待する」と挨拶した。
ここがゴールじゃないと天海
 24戦目の天海は、黎明期から女子を支えてきた第一人者で09年にWBA女子世界スーパーフライ級王座を獲得。4度の防衛に成功したが、12年の日本人対決に敗れ王座を失うと、その後メキシコでの3度の世界挑戦はいずれも失敗。それでも海外戦を含めコンスタントに試合を行い、昨年11月に事実上の次期世界挑戦権を懸けたWBO女子アジアパシフィック戦でフィリピン人選手を2回TKOで下し地域タイトルを獲得した。
グローブは黒のウイニング製
 ターゲットにしていた女子5階級制覇王者の藤岡奈穂子(竹原&畑山)が返上した王座を箕輪と争うことになったが、天海は5年8ヵ月ぶりの世界王座返り咲きを目指し気合い十分。「パンチをもらわず、自分のスタイルで圧倒的に勝ちたい。海外で結果を残せていないので、日本人対決に勝って海外選手と防衛戦をすることが目標」と誓いを立てた。
初の世界戦を前にしても余裕の表情
 アマチュアで輝かしい実績を残し一昨年プロに転向した箕輪は、3戦目でOPBF王座を獲得。天性のスピードに加え、アマで培った技術は女子の中でもトップクラスと評価され、5戦目で世界挑戦のチャンスを掴んだ実力者だ。デビュー当時から公言する「世界9階級制覇への第一歩」「プロの実績は天海さんが上ですが下克上を狙います!」と元世界王者を前に気後れなく意気込み、「顔が命なので打たれないようにしたい」と茶目っ気も忘れなかった。
明日の本番を待つだけ!
 計量は、両者とも規定の48.9kgを100gアンダーで一発パス。明日の本番を待つだけとなった。女子屈指の技巧派対決は、5戦全勝と勢いのある箕輪がこのまま突き抜けるのか、それとも古豪天海が元王者の意地を見せるのか。勝負の行方は――。

■検診結果
天海ツナミ(アルファ)
体重:48.8kg
体温:35.9℃
脈拍:101/min
血圧:133/78mm/Hg

チャオズ箕輪(ワタナベ)
体重:48.8kg
体温:36.4℃
脈拍:61/min
血圧:130/84mm/Hg

■試合役員
レフェリー:中村勝彦(日本)
ジャッジ:メキン・スモン(タイ)
ジャッジ:スラット・ソイカラチャン(タイ)
ジャッジ:原田武夫(日本)
立会人:レオン・パノンシーロ(米)