[東京五輪]2018.2.11
日本代表はベルト争奪戦で決まる
平昌冬季五輪の次は東京夏季五輪
 日本の全選手団が出場をボイコットしたことで「幻」ともいわれる1980年モスクワ五輪以来、ボクシング競技では40年ぶりに、日本代表を競う「ベルト争奪戦」が行われることが、10日、日本ボクシング連盟の理事会で決定した。その第1回は宮崎市総合体育館で行われる第29回全国高校選抜大会兼JOCジュニア五輪杯の最終日、3月23日に同会場で競われる予定だ。
副島氏・中村氏・樋口氏
 モスクワ五輪へのベルト争奪戦では、最終的にライトフライ級・中村司(中央大)、フライ級・木庭浩一(日本大)、バンタム級・菅藤弘(山形県庁)、フェザー級・樋口伸二(中央大)、ライト級・荒井幸人(中央大)、ライトウェルター級・副島保彦(中央大)が勝ち残ったが、開催国ソ連の軍事行動への抗議として、日本を含む西ヨーロッパ側諸国は出場をボイコットした。逆に4年後のロス五輪では、東ヨーロッパ中心の共産諸国が出場をボイコットし、「アマチュアボクシング界で最も偉大な男」といわれたテオフィロ・ステベンソン(キューバ=故人)も出場権を棒に振った。
廃止検討のあるLフライ級も実施
 今回の企画はそれ以来の試みで、ライトフライ級からミドル級までの7階級が対象。まずは昨年の全日本選手権優勝者がそれぞれ挑戦者を迎え撃つことになる。
 一方で2020年東京五輪におけるボクシング競技は、ガバナンス問題の未解決からIOC(国際五輪委員会)から警告を受けているが、ベルト争奪戦の“ジンクス”が繰り返されないことだけは祈りたい。