[海外ニュース]2018.2.8
犬猿の両巨頭 アラム氏とキング氏が提携
ボブ・アラム(左)

 70年代から犬猿の仲として有名なボブ・アラム・プロモーターと、ドン・キング・プロモーターが久しぶりに提携して世界戦を開催する。同じ86歳のふたりが共同プロモートするのは、3月17日に米国ニューヨークのマジソン・スクエア・ガーデンのサブ・アリーナ、ザ・シアターで行われるWBC(世界ボクシング評議会)スーパーライト級王座決定戦で、1位のアミール・イマム(27=米)がドン・キング・プロダクションズ、3位のホセ・カルロス・ラミレス(25=米)がトップランク社の所属選手だ。どちらに凱歌があがるのか。

 かつて過剰防衛で人を殺めてしまい世間と隔離されていた時期もあるキング氏と、ニューヨーク大学からハーバード大学に進んで法律を学び、検事を経てプロモーターに転身したアラム氏は、70年代からリングのビジネスで争う間柄となった。80年代にはアラム氏がミドル級ウォーズを仕掛けて成功を収めれば、キング氏はマイク・タイソン(米)を擁してヘビー級で数々のスーパーファイトをプロモートした。水と油、犬猿の仲といわれるふたりだが、シュガー・レイ・レナード(米)対ロベルト・デュラン(パナマ)、オスカー・デラ・ホーヤ(米)対フェリックス・トリニダード(プエルトリコ)など共通の大きな利益が見込めるときは手を組んできた。したがって今回が初めての提携ではないが、直近の試合となると11年3月のミゲール・コット(プエルトリコ)対リカルド・マヨルガ(ニカラグア)戦まで遡らなければならない。今回が実に7年ぶりのことになるわけだ。肝心の試合の方だが、イマムが22戦21勝(18KO)1敗、12年ロンドン五輪戦士のラミレスが21戦全勝(16KO)で、勢いのあるラミレスが有利という声が多い。