[メキシコ情報]2018.2.7
「ベルチェルは相手選びを間違った」
ミゲール・ベルチェル

 WBC(世界ボクシング評議会)スーパーフェザー級タイトルマッチ、王者ミゲール・ベルチェル(26=メキシコ)は2月10日、出身地でもあるメキシコのキンタナロー州カンクンで2度目の防衛戦に臨む。1月下旬から2月初旬にかけて挑戦者が二転三転したが、ノーランカーのマクスウェル・アウク(ガーナ)との対戦に落ち着いた。そのアウクは「彼らは私の準備が十分ではないと思っているだろうが、そんなことはない。彼らは相手選びを間違った」と大番狂わせを起こすことに自信をみせている。

 もともとベルチェルは元世界スーパーフライ級王者のクリスチャン・ミハレス(メキシコ)の挑戦を受ける予定だったが、1月下旬になってミハレスが辞退。そのため1月13日に東洋太平洋王座を防衛したばかりのカルロ・マガリ(比)を代理挑戦者として選んだが、今度はフィリピンのコミッションが「カルロの試合間隔が短すぎる」として却下。こうしたなかでアウクに白羽の矢が立ったという経緯がある。
 凱旋防衛戦となるベルチェルは「ホームで戦うことができて嬉しい。夢がひとつ実現することになった。相手が変わったけれど、勝つための準備をしてきたので問題ない。いまはアウクとの試合に集中しているが、そのあとで(1位の)ミゲール・ローマン(メキシコ)と戦いたい」と話している。
 これに対しアウクは「彼らは大きな間違いを犯した。私は彼らが計画している(勝利)パーティーを台なしにしてしまうだろう。私は単なるパンチャーではなく、ナチュラルで素早いカウンターが打てる。この試合によって私の人生と家族の今後が変わる」と自信をみせている。戦績はベルチェルが33戦32勝(28KO)1敗、サウスポーのアウクが48戦44勝(30KO)3敗1分。アウクが勝つようなことがあればWBC40位外の選手が一気に世界王座を獲得する稀有なケースとなる。