[前日計量]2018.2.3
田中恒成が比嘉大吾を激励!沖縄は熱い!
沖縄から伝説が始まる!
 気温15℃。THE BOOMの名曲「島唄」が流れる空港に降り立つと、東京からの出で立ちでは汗が噴き出る。具志堅用高(協栄)対ペドロ・フローレス(メキシコ)戦以来、沖縄県内としては約37年ぶりの世界戦が開催される。
 WBC(世界ボクシング評議会)世界フライ級チャンピオン比嘉大吾(22=白井・具志堅)と同級9位のモイセス・フエンテス(32=メキシコ)が3日、沖縄市内のホテルで前日計量を迎えた。この日は、沖縄キャンプを抜け出してきた世界2階級制覇チャンピオンで、フエンテスと対戦したこともある田中恒成(畑中)も会場を訪れ、沖縄のニュースターにエールを送った。
 明日の凱旋試合、比嘉がKOで勝てば、同郷で元WBC世界スーパーライト級王者の浜田剛史氏が持つ日本記録「15連続KO」に並ぶ快挙を達成する 。

※試合の模様は当日の夜7時58分からフジテレビ系列で全国生中継される。
会長がはたせなかった沖縄での防衛を目指す
 リミットいっぱいの50.8kgでパスした比嘉。計量後には、かつて具志堅会長が試合前に食べていたというアイスクリームを口に運びニッコリ。毎回飲んでいる地元・沖縄の名産の「黒あまざけ」、さらにすっぽんスープを飲み干し疲労回復に努めた比嘉。「計量までが長くてクリアした後は試合に向けてあっという間なので100%の状態にしてしっかりKOで勝ちます」と闘志を燃やした。
不敵な笑みを浮かべた
 一方、フエンテスは200gアンダーの50.6kgでクリア。計量直後に具志堅会長からタコスを手渡され笑顔を見せると、足早に会場を後にした。拳を交えるフエンテスを見た比嘉は「相手も良い体を作ってきていた。明日は体重を戻してくると思うが、明日になればおのずと結果が出る。自分がKOで勝てばこれからも勝ち続けられる王者でいられると思う。KOで勝てないと明日はただのチャンピオン。練習でやってきたことをすべて出すだけ」と自身の代名詞であるノックアウト勝利を約束した。
リカバリーにも万全の注意をはらう
 今回の回復メシは具志堅会長が手配しているステーキ屋でヒレステーキを予定している。「前回の試合では計量後のリカバリーに失敗したので、その反省点を生かして完璧に回復させる」と万全の状態で試合に臨む。
比嘉と田中が沖縄で対面
 かつてフエンテスと拳を交えている田中は「自分が戦った時は何も焦ることなく余裕をもってやることができた。打ち合いになると思うが、ボディブローが鍵を握るのではないか。フエンテスはボディが苦手だと思うのでボディが当たると思う。新しい世代で盛り上げて行けたらと思う」と比嘉にエールを送った。
ボクシング王国・沖縄が復活の狼煙を上げる!
 明日の世界戦の前には、昨年11月井他界した沖縄県内高校ボクシング部の指導者で延べ40人の全国王者を育て上げた金城眞吉さん(享年74歳)の追悼10カウントが行われる。具志堅用高、浜田剛史、平仲信明といった後に世界王者になる選手を指導し、比嘉も高校時代に九州大会出場時に沖縄県代表の総監督を務めてもらった。これまで沖縄での世界戦は具志堅会長を含め3戦全敗。この不吉なジンクスを打ち破るためにも豪快なノックアウト勝利を期待したい。

検診結果
■WBC世界フライ級タイトルマッチ
王者:比嘉大吾(=白井・具志堅)
身長:160.1㎝
頸周:35.0cm
胸囲:97.0cm
リーチ:164.0cm

挑戦者:モイセス・フエンテス(メキシコ)
身長:169.4㎝
頸周:34.0cm
胸囲:83.0cm
リーチ:170.0cm