[中国密着]2018.1.20
木村翔が中国に「帰る」
右が木村。左はわかりますか?
 WBO世界フライ級王者・木村翔(29=青木)も特別ゲストに招かれ、20日、中国・深センで開催される『WBO国際選手権』は、前日計量も終わって、あとは試合を待つばかりだ。現地での木村の様子はこの記事の「続き」で。そして動画では、昨年の内藤律樹(E&Jカシアス)戦に続いて、またも前日計量で火花を散らしたバイジャンボ・ナスイウラ(中国)をお届けしたい。
会場の宝安区体育館
 深センは香港と接した経済特区。30数年前は一集落であったが「人類史上最速」と呼ばれる成長を遂げ、今や中国屈指の大都市となった。香港からはバス、地下鉄、フェリーなど様々な入境が気軽にでき、木村も今回は香港から送迎車で入った。
中国での木村翔の真価は?
 昨年7月に中国の国民的スーパースターのゾウ・シミン(36=中国)から世界王座を奪取。年末に大田区総合体育館で行われた五十嵐俊幸(34=帝拳)との初防衛戦勝利で、中国ボクシング界での木村は一段と株を上げている。そんな噂が何度か耳に入っていたという木村だが、宿舎とコンビニエンスストアの往復では、誰かに気づかれたこともなかった。「こんなもんですよね」とさして気にした様子でもなかったが、翌日、ホテル内のレストランに朝食を取りに行くと、食事中の中国人たちが一斉に集まった。
前日計量に顔を出すと…
 「私は出場選手ではありません!あなたに会うために重慶から飛行機で来たんです」、「私も昆明から来ました!」と熱く語る“追っかけ”まで何人もいた。今朝は10時から国営放送のCCTV(中国中央電視台)からロングインタビューを受ける予定となっており、先に行われた他媒体のインタビューでは「僕を通じて日中両国が発展することを望みます」とコメントしていた。
四十路を迎えたシリモンコン
 また、今回の興行では、日本でも馴染み深いシリモンコン・イアントワン(40=タイ)も出場する。21年前、辰吉丈一郎に王座を奪われたWBC世界バンタム級タイトルマッチでは、減量苦を露呈したが、今回はスーパーミドル級。ゆとりがある体重で、元王者としての強さを見せられるか。