[公開練習]2017.12.25
井上尚弥の挑戦者は手の内見せず
トレーナー不在で大丈夫?
 30日に横浜文化体育館で開催されるダブル世界戦「FUJI BOXING 2017」。そのメインで行われるWBO(世界ボクシング機構)スーパーフライ級タイトルマッチ、王者の井上尚弥(24=大橋)に挑戦する同級6位ヨアン・ボワイヨ(29=仏)が25日、横浜市内の大橋ジムで練習を公開し、「イノウエは自分の価値を高めてくれる存在。スペクタルな試合をしてベルトを持ち帰る」と王座奪取に意欲を示した。
 しかし、ビザの関係で同行予定のマネージャーとトレーナーの来日が遅れ、この日の練習は約10分程度のシャドーとサンドバッグのみとなった。
美男美女カップル イブは横浜を散歩
 手の内を隠す形となったボワイヨは、終始笑顔を見せつつもボクシングに関しての質問は「試合で確かめてほしい」の一点張り。井上についても「何本かビデオは見たが、まだ会ってないので何とも。実際のリングで確認する」とだけ。自信のほどを問われ「完璧な自信があるとは言えないが、どうなるかは分からないスポーツなのでチャンスはある」と答えた。
 ならばとマイクは同伴したバネッサ夫人に向けられたが、ビジネスマネージャーの夫人も「ボクシングは彼の情熱そのもの。常に自問してボクシングに向き合う彼を私は陰で支えるだけ」と具体的な話は聞けなかった。
軽めの練習に終始したボワイヨ
 ボクシングに対する熱意は感じられたが、これまでの試合映像とこの日の練習を見た限りは、170cmと長身以外は特筆すべきものはなし。尚弥の父、真吾トレーナーも「リーチがあってちょっと変則ぽいが、(尚弥なら)上手く合わせられるはず」と自信を深めるばかりだった。
警戒すべきは打ち下ろされる右ストレート?
 スーパーフライ級最強と目される井上には役不足な感は否めないが、これも統一戦が暗礁に乗り上げ、上位ランカーもことごとく対戦を避けたため。30日の穴を空けるわけにはいかず、窮地に陥った大橋秀行会長は苦肉の策からSNSと英語変換アプリを駆使して自ら選手にオファーを出し、これに快く応じたのがボワイヨだった。
170cm長身ファイター その実力は?
 過去にアルゼンチンで3年ほど暮らし、フットワークを重視するヨーロピアンスタイルからアグレッシブなファイターに変わったという戦績46戦41勝(26KO)4敗1無効試合のボワイヨ。はたしてその実力は――。
当日は、WBC世界ライトフライ級王者の拳四朗(BMB)のV2戦も予定され、試合の模様はフジテレビ系列で全国中継される。