[試合結果]2017.12.16
渡部あきのり 世界2位との大一番は!?
万全の状態で敵地に乗り込んだ渡部
 日本時間16日、ロシアのエカテリンブルクでWBO(世界ボクシング機構)インターナショナル・スーパーウェルター級王者マゴメド・クルバノフ(22=露)に挑んだ渡部あきのり(32=角海老宝石)。WBO2位の世界ランクを持つ12戦全勝(9KO)の新鋭を相手に、渡部は世界の壁を突破することができたのか――。
 敵地での戦いだけに苦戦も予想されたが、サウスポーの渡部は開始から好戦的に右フック、左ストレートであおり、まずまずの立ち上がりを見せた。しかし、やはり売出し中のロシアンはフィジカルもパワーも強く、渡部は2回に打ち終わりを狙われ右ストレートを浴びると、3回は猛烈なラッシュにロープを背負わされてしまった。ここは渡部も真っ向からパンチを返し乗り切ったが、以降はジャブでリズムを掴んだクルバノフになかなかカウンターを合わせることができず攻め手を欠いた。
 後半に入り、単発ながら右をヒットさせポイントを稼ぐクルバノフに対し渡部も再び打って出ると、8回はスタートから左右を繰り出し前に出たが、これまでのクルバノフのストレートで左目が塞がりドクターチェックに。渡部は試合続行を要請したが無常にもレフェリーは危険と判断し、8回TKO勝ちでクルバノフに凱歌があがった。初防衛に成功したクルバノフは戦績を13戦全勝(10KO)とし、渡部は42戦35勝(30KO)7敗となった。