[海外ニュース]2017.5.24
WBAヘビー級戦は中止に

 6月3日に米国フロリダ州ハリウッドで予定されていたWBA(世界ボクシング協会)ヘビー級王座決定戦、3位シャノン・ブリッグス(45=米)対4位フレス・オケンド(44=プエルトリコ)の12回戦が中止になった。今月14日にVADA(任意の反ドーピング協会)が抜き打ち検査したブリッグスの尿が禁止薬物成分の陽性反応を示したためとみられる。新たな決定戦のカードなどについては未定。

 そもそもWBAのヘビー級王座は昨年3月にルスラン・チャガエフ(ウズベキスタン/独)を倒したルーカス・ブラウン(豪)に移動したが、そのブラウンのドーピング違反が発覚しためチャガエフに王座が返還された。しかし、チャガエフは14年7月に対戦して勝っているオケンドとの指名防衛戦を事実上拒否。そのためWBAは再び王座を空位に戻した。そうこうしているうちに出場停止処分の解けたブラウンが王座決定戦に出場することが決まったが、その直後、再びドーピング違反が判明し、ブラウンは除外された。こうした迷走のすえに45歳と44歳の決定戦が決まったわけだが、今年2月の興行権入札では落札額が規定の100万ドルに届かなかったため仕切り直しとなり、やっと両陣営が合意して6月3日に対戦することになった。しかし、テレビ放送が決まらなかったこともあり、試合はキャンセルされるのではないかと囁かれてもいた。そんなタイミングでブリッグスの違反が発覚したわけだ。ブリッグス対オケンドの勝者に挑戦する権利を持っている2位のアレクサンデル・ウスティノフ(露/ベラルーシ)が決定戦に出場してオケンドと戦うことになるのか、今後の動きに注目したい。