[海外ニュース]2017.5.21
WBA会長が再戦指示へ
WBA(世界ボクシング協会)が再戦指示

 20日夜に東京・有明コロシアムで行われたWBA(世界ボクシング協会)ミドル級王座決定戦、アッサン・エンダム(33=カメルーン/仏)対村田諒太(31=帝拳)の12回戦は2対1の判定でエンダムが勝利を収めたが、採点に関して「理解できない」という声は多い。試合を映像でチェックしたというヒルベルト・ヘスス・メンドサWBA会長(ベネズエラ)は、「私の採点は117対110で村田」という見解を公表しており、「WBAの選手権委員会が直接の再戦を命じるよう望む」との声明を出している。

アッサン・エンダム(カメルーン)vs村田諒太(帝拳)
 メンドサ会長は試合を映像で確認したうえで自身の採点を公表したが、最初の3回まではすべてエンダムが10対9で取り、ダウンのあった4回は10対8で村田とスコア。そして5回以降はすべて10対9で村田が押さえている。集計ポイントは117対110の大差で村田という採点だ。3回と8回以外は、村田を支持した当夜唯一のオフィシャル・ジャッジ、ラウル・カイズ・シニア氏(米)のスコアと一致している。統括団体のトップが自身の見解を表すのは異例といえるが、それほどに問題を残した判定だったということだ。メンドサ氏は「私は怒りと失望を感じている。村田諒太選手と帝拳プロモーション、日本のファンに対して、稚拙な判定によって損害を与えてしまったことをお詫びしたい。選手権委員会が直接の再戦を命じるよう要求する」とコメントしている。村田は今後については「ここで(試合直後に)自分の意思で『また頑張ります』と宣言できるものではない」と慎重な態度だったが、再戦への道が開けそうな点は救いといえそうだ。