[インタビュー]2017.1.28
小國以戴 2016年最大の番狂わせ
ボクサー人生を懸けた大一番に勝った小國
 「勝算はよくて8:2。でも2割あれば十分」。誰もが絶対的不利な予想をするなか、小國以戴(28=角海老宝石)は大きな仕事を成し遂げた。
 「負けたら引退」と公言し、自分を崖っぷちに追い込み挑んだ大晦日の世界戦。相手は22勝22KO(1無効試合)と脅威のKO勝率100%を誇るIBF世界スーパーバンタム級王者ジョナタン・グスマン(ドミニカ共和国)だ。半年前の決定戦では、かつて小國から東洋太平洋王座を奪取した和氣慎吾(古口)を一方的に攻め立て4度のダウンを奪い11回TKO勝ち。「相手の土俵で戦ったのなら勝ち目はない。耐えて耐える"耐え恥作戦"でグスマンのスタミナを削る。12ラウンドのなかで3回はチャンスがあるはず」と読んだ小國陣営の作戦は見事的中した。