[海外ニュース]2016.11.7
「信じられない」とドネア
敗れたドネア(左)
 ノニト・ドネア(33=比/米)対ジェシー・マグダレノ(24=米)のWBO世界スーパーバンタム級タイトルマッチは5日(日本時間6日)、米国ネバダ州ラスベガスのトーマス&マックセンターで行われた。試合後、ドネアは判定について「信じられない」と不満を口にした。
試合の採点表
 ドネアが圧力をかけ、サウスポーのマグダレノがカウンター・アタックを狙うという展開に終始した試合だが、競った内容だったものの中盤まではマグダレノの手数とヒット数が上回っていた。終盤になってドネアが追い上げたが届かなかったという印象だった。採点はバート・クレメンツ、スティーブ・ウェイスフェルドの両ジャッジが116対112の中差だったが、アデライド・バード氏は118対110の大差をつけていた。バード副審がドネアに与えたポイントは10回と最終回だけで、9回まではマグダレノのフルマークだった。「世界王者になれて嬉しい。これが事実だなんて信じられない」と新王者は喜んだが、同じようにドネアも「信じられない」と、こちらは採点に不服を唱えた。「勝ったと確信していた。負けていたなんて思いもしなかった。特に後半は良かったし、試合全般を通じてコントロールしていた。信じがたい」と不満を口にした。今回の試合からコンビを組んだイスマエル・サラス・トレーナーも「後半を支配していたし、明らかに勝ったと思った」と口を揃えた。16日に34歳になる「フィリピーノ・フラッシュ」が引退することはなさそうだが、マグダレノとの再戦を目指すのか、それとも他団体の王座を狙うのか、さらには再びフェザー級に上げるのか、今後の動向に注目したい。