[会見]2016.10.14
モデルボクサー、負けたら引退を宣告
負けたら引退の言葉に唖然とする高野
 昨年11月にWBO女子世界スーパーフライ級王者ダニエラ・ベルムデス(アルゼンチン)に挑戦するも4回KOに終わった東洋太平洋女子スーパーバンタム級王者の高野人母美(29=協栄)が10月20日(木)の再起戦を前にした14日、都内の所属ジムで会見を開いた。何の会見かと困惑する高野をよそに、同席した金平桂一郎会長は冒頭「負けたら引退」を宣告した。
初の世界挑戦は4回KO負け
 本来は6月に再起するはずだった高野だが、公開練習時の会見で金平会長の不在を見計らって独断で引退を発表。その後撤回するも騒動を起こしたことで金平会長の怒りを買い試合は中止となった。会長はタレント業もこなすモデルボクサーの高野が今後いかにボクシングに向き合うか、その姿勢を見て続行させるか判断するとしていた。
会長のプレッシャーが怖い
 金平会長はこの日の会見で、対戦相手のワンダーガール・シットサイトーン(17=タイ)は167cmと長身で戦績も9戦7勝(2KO)2敗とあえて実力のある選手を選んだと切り出し、これまでのように高野は177cmの長身をアドバンテージにすることはできないと説明。その上で、「負けは許されない。引退をかけてもらう」と高野に厳しい言葉を投げつけた。
勝てばいいだよと金平会長
 この話を今日聞いたという高野は少なからず動揺を見せ、「言葉がない。せっかくここまで充実した練習をしてきたのに、それを会長のプレッシャーで粉々にされた感じ」と泣きを入れたが、開き直ると「身長が低くかませのような選手とやっても周囲は納得がいかないと思う。ような勝てばいいだけ。緊張感を持って思い切りやりたい」と気合を入れ直した。
超低温サウナにはまり体調が良いと高野
 しかし、ワンダーガールが今年4月にタイで高野への挑戦が期待される東洋太平洋同級1位の後藤あゆみ(28=ワタナベ)に判定で敗れていることを知ると、金平会長は「日本でやるんだからKOで勝たないと」とさらにハードルを上げ、高野を涙目にさせた。はたして高野は自らが蒔いた種を刈り取り、次のステップへと進むことができるのか。すべては再起戦にかかっている。