[ニュース]2010.11.7
松田、東洋V2戦は…
左:松田 右:アリビオ
 東洋太平洋フェザー級王者・松田直樹(帝拳)2度目の王座防衛戦。6日(土)、後楽園ホールで"フィリピンからの刺客"ジョネル・アリビオを挑戦者に迎え打つも、予想外の試合展開に会場は騒然となった。
 1R早々、偶バツから松田は左眉間を大きくカット。出血が激しく、松田は左目の視界が遮られ、2Rにはアビリオの右クロスにリングに手をつく形でダウンを奪われてしまう。しかし3R、今度は松田が詰めるアビリオに右フックでダウンを奪い返し、序盤からのダウンの応酬に場内は松田コールに包まれた。
新王者ジョネル・アリビオ
 しかし、1Rに負った傷からの出血で、松田は何度も左目を拭う仕草を見せる。中盤、アビリオに接近戦へと持ち込まれ、右クロスを打ち込まれてしまう。そして6R、アビリオは右ストレートで距離を詰め、左ボディ・左フック・右クロスを連打で打ち込み松田から2度目のダウンを奪う。一度は立ち上がろうとするも松田は再び崩れ落ち、タオルが投げ込まれた。
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 KO勝利で新王者となったアビリオは控室で「非常にハッピー!!今回、チャンスを貰えたことに感謝している」と喜びを爆発させた。さらに「松田は右フックがとても強かった。3Rにダウンを奪い返され、やる気になった」と試合を振り返り、最後に「私は10敗をしているが挫けることなくタイトルを獲った!」と、再び笑顔を見せた。
松田直樹
 一方、医務室で眉間の出血を止めた後、会見を開いた松田は「後頭部に何度かパンチをもらった。パンチは無かったが、それが効いてしまった」。眉間からの出血については「5R終わってから見えなくなり、そこで試合は止まるものと思ったが、続行になってしまった。止めて欲しかったが、自分も弱かった」と、やはり出血が響いていたとコメント。最後に「あれ位の選手は倒さないとダメ。気が動転してしまった」と語り、再び治療のため会見を終えた。
 現在、松田は34歳。東洋から陥落し、世界戦線から大きく後退してしまった。しかし、再び世界への夢を諦めず、戦いの舞台に復活することに期待したい。