[ニュース]2010.10.24
西岡V5!防衛成功
左:西岡 右:ムンロー
 24日、両国国技館で行われたWBC世界スーパーバンタム級タイトルマッチ12回戦は、王者・西岡利晃(帝拳)が、同級1位のレンドール・ムンロー(英国)を相手に5度目の防衛に成功。期待された初防衛戦からの5連続KO勝利こそ果たせなかったが、KO以上の圧巻の大差判定勝利で、国技館を大いに沸かした。
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 試合後の会見に笑顔で登場した王者・西岡は、「最後は倒したかった」と話し、大差判定勝利がほぼ確実と思われた最終ラウンドにも、怒涛のラッシュを見せたことに、「ゴングが鳴るまでは気を抜きません」とキッパリ。得意の左を警戒されブロックがきつかったと冷静に試合を振り返った。それでも、ジャブと右ボディで崩したかったが、(挑戦者ムンローは)タフだったと讃えた。
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 4ラウンドに右の拳、続けて左も傷めていたことを明かした。右は当たると痛みが走ったので角度を変えながらパンチを出していたというが、11ラウンド終了後のインターバルで、田中トレーナーに王者の家族が座るリングサイドに頭を向けられ、「家族にKOを見せてやれ!」と声を掛けられ気合が入ったという。
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 これまでに4度の防衛に成功してきた王者だが、防衛回数は意識せず、常に挑戦していると話した。5度目の防衛戦を終え、「試合前に想い描いたとおりの試合が出来た。ファイターを相手にこれまでで一番の試合だった。34歳にして、まだまだ強くなっていることを自覚できた。これからもわくわくする試合をしたい」と自信を見せた。今年、長谷川穂積(真正)からWBCバンタム級王者のベルトを奪ったモンティエルに話題が及ぶと、「望むところ。是非やりたい」と力強い言葉が返ってきた。
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 敗戦後、さっぱりとした表情で会見に姿を見せたムンローは、「チャンピオンはシャープだった。何よりもスピードに負けた」とスピードキング西岡を評した。120%の力を出せた、というこの試合の判定結果に関しても、フェアーな判決だと思うと話し、偉大な王者と試合が出来たことを誇りに思うと語った。
 敗戦について、「敗戦は汚点ではない。良い経験が出来た。偉大なチャンピオンに負けた。機会があればまた挑戦したい」と締めくくった。