[試合後会見]2016.6.7
西田光のOPBF初防衛戦
左:リッチー 右:西田
 3月のチャンピオンカーニバルで前王者の柴田明雄(34=ワタナベ)に3回KO勝ちし、日本とOPBF東洋太平洋ミドル級王座を奪取した西田光(28=川崎新田)が7日、後楽園ホールでOPBFタイトルの初防衛戦に臨んだ。相手は豪州王座を持ち、17戦13勝(1KO)4無効試合と無敗を誇るOPBF同級1位ドゥワイト・リッチー(24=豪)。
試合はワンサイドの展開に
 挑戦者は今回が初の海外戦となったが、固さは見られず初回から前評判どおりに足を使いジャブを突くボクシングで西田の圧力をかわした。西田は挑戦者を何度もロープに押し込むも捕らえきれず、手数・有好打でも上回られリズムに乗り切れないままラウンドが進んだ。終盤に入ってペースを上げた西田だが戦況は好転せず、このまま敵地で抜群の試合巧者ぶりを見せたリッチーが、118-110、118-110、119-109と8~10ポイント差の判定勝ちでOPBF王座を奪取した。
敵地でタイトルを奪取
 試合後、新王者は西田の左フックの強打をクロスしたアームブロックで封じつつ、返しのパンチが打てたことを勝因に上げ、「自分の実力を証明するために日本に来た。日本は優しい人ばかりで素晴らしい。また機会があるなら日本で試合がしたい」と喜んだ。
実力不足と西田
 一方、最後まで挑戦者を崩せなかった西田は、「相手の強さは予想の範囲内だったが、くっついてあとの手数が少なかった。これが(自分の)負けのパターン」と完敗を認め、実力不足を痛感。「相手がもっと嫌がる戦いをしないといけなかったが、対応できなかった」と肩を落とし、新田渉世会長ならびにジムスタッフ、支援者、ファンの期待を裏切ってしまったと詫びた。だが、9月には日本王座の初防衛戦を予定しており、孫創基トレーナーは「次まで引きずりたくない」と話し、出直しを誓った。
採点表