[試合後談話]2016.5.19
ボクシングの日に好試合
松永の左が伸びる
 「ボクシングの日」の19日に後楽園ホールで開催された「ダイナマイトパンチ100」のセミファイナルはスーパーウェルター級8回戦、日本同級7位松永宏信(28=横浜光)対元日本ミドル級王者の佐々木左之介(28=ワタナベ)が行われた。
難敵を撃破
 立ち上がりからサイドに動いて的を絞らせない松永は2ラウンドに右フックで先制のダウンを奪うと、その後も左ストレートを的確に決めてダメージを与えた。すると4ラウンド終盤に左ストレートで鮮やかなダウンを奪い、最後は連打でフィニッシュに持ち込んだ。
パッキャオのようなスタイルを目指す
 元日本王者に隙のない攻撃で快勝した松永は「結果は良かったがもっと手数を出さないといけなかった」と課題を挙げつつ、「ダウンを奪ったパンチは抜ける感じで初めての経験。力を抜くのがテーマだったのでそこは良かった」と笑みを浮かべた。これで4連勝となった松永だが「これでは上位ランカーに通用しない。まだまだ経験を積みたい」と勝って兜の緒を締める。
接戦となった
 第5試合は51.5kg契約8回戦、日本フライ級7位の大平真史(32=マナベ)と松山真虎(26=ワタナベ)が激突。開始から松山が距離を詰めて左ボディを中心に攻め立てるが大平はジャブを伸ばしワンツーで反撃。3ラウンド、松山はジャブを掻い潜ってボディをコツコツ叩くと大平は後退し、偶然のバッティングで左目上をカット。一進一退の攻防が続いたが、松山の手数が勝り判定をものした。
喜びよりまずは反省した
 ランキング入りを濃厚とした松山だが「採点が割れたので正直厳しいかなと思った。勝ててうれしいがまだ実感がわかない」と感想を語った。水道橋のもつ焼き屋で正社員で勤務している松山は「これがラストチャンスだと思い試合に臨んだ。練習しやすい環境を作ってくれた職場の人やトレーナーに感謝したい」と頭を下げた。日本ランカーに5度目の挑戦で結果を出したことになるが「この内容ではすぐに負けてしまう。もっと練習します」と今後、さらなる高みを目指すと誓った。