[海外ニュース]2016.1.29
ポベトキン陣営は懐疑的
アレクサンデル・ポベトキン
 WBC世界ヘビー級王者デオンタイ・ワイルダー(30=米)に対する指名挑戦権を有する元WBA王者で現WBC1位のアレクサンデル・ポベトキン(36=露)の陣営が、「王者側が対戦に応じないのではないか」と大一番の実現に懐疑的な見方をしている。
アレクサンデル・ポベトキン
 WBCは昨夏からワイルダーとポベトキン両陣営に対し対戦指令を出していたが、タイミングが合わないことから先送りにされてきた。しかし、今年に入ってからWBCは「交渉が不調に終わった場合は2月26日に興行権入札を行う」と具体的かつ最終的な通達を出した。両陣営は下交渉に入っているとも伝えられるが、こうしたなかポベトキン陣営はワイルダーが対戦を避けてWBC王座を返上するのではないかとみているというのだ。
 これは専門サイトboxingscene.comが報じているもので、ポベトキン側のアンドレイ・リャビンスキー・プロモーターの推測としている。もしも興行権入札になった場合、かつてウラジミール・クリチコ(ウクライナ)戦で2300万ドルを提示したリャビンスキー氏は今回も落札に自信をみせており、そうなるとワイルダーがロシア行きを拒否して王座を返上。そして同じアル・ヘイモン氏の傘下にあるIBF王者チャールズ・マーティン(米)に挑戦。ポベトキンは空位のWBC王座決定戦に出場――とみているのだ。クリチコの1強時代が終わり大混戦に陥ったヘビー級トップ戦線。リング外の動きにも注目していきたい。