[ニュース]2015.10.22
ラストファイトはランカー挑戦
上岡の左ストレートを焼き付けろ
 21日に後楽園ホールで開催された「DANGAN142 チャリティマッチ」のセミファイナル。Sバンタム級8回戦で日本Sフライ級3位・中川勇太(26=角海老宝石)に挑んだ上岡泰(23=元気)は、これがラストファイトとなった。
緊張の瞬間
 3連勝中と勢いに乗るサウスポーの上岡は開始から強気に攻め、自信に満ちたボクシングで中川にリズムを取らせず。試合を優位に進めたが、冷静に対応した中川も序盤が過ぎるとエンジンがかかり、強弱をつけたジャブから右のカウンターでペースを握った。中盤はキャリアの差が出てしまったが、終盤は上岡が再度奮起し手数と回転で猛追。左ストレートで中川の腰を落とすなど健闘した。が、ジャッジ2者は終始ボクシングを崩さなかった中川を支持し、上岡は無念の敗退となった。
健闘を称えあった上岡と中川
 勝っても負けてもこの試合を最後にしようと心に決めていたという上岡。試合後は「僕は臆病だから試合で強がった。8年間ボクシングをやってきて人間的に少しは成長できたかな。最後は勝ったかなと思ったが…。それでも悔いはない」と話し、晴れやかな顔でリングに別れを告げた。思い切りのいい左ストレートを武器に12年東日本新人王で準優勝、昨年のDANGAN・B級トーナメントを制し、これからの期待が持てるサウスポー選手だった。通算戦績は16戦9勝(5KO)4敗(1KO)2分1無効試合。