[一夜明け会見]2015.7.21
年内にもう一試合
辰吉寿以輝と中澤奨
 好敵手シルベスター・ロペス(比)とのOPBFランカー対決を制した中澤奨とプロ2戦目もKO勝利で飾った辰吉寿以輝が21日、所属先の大阪帝拳ジムで一夜明け会見を開いた。
 深夜に放送された昨日の試合の視聴率は、4%を上回ったとのことで、注目の高さを裏付けることができた。なお、G+でも21日の21:00から放送される。
試合より痛かった
 昨日の試合後に腫れ上がった右耳から150ccの血を抜いたという中澤は「試合より痛かった」とこの日の午前中に病院で治療を受けたことを報告した。
2ラウンドにダウンを喫した中澤
 「あまいところがあった。悪いところをなくして、誰とやっても負けないようにしたい」と昨日の試合を振り返った中澤奨。「二人とも動きが硬かった。思ったほどの点数は取れてないが、悪いなりにも出来たのは好材料」と吉井寛会長は続けた。それでも「中澤はキャリアもあるので、合格点はあげられない。タイトル戦はまだ」と叱咤した。寿以輝に関して、次の試合はスーパーバンタム級などバンタム級よりも重い体重で試合を組むことを示唆しつつも「まだまだこれから。10試合ぐらいはやらないと」と主戦場とする階級など今後のプランに関しては急がず着実に決めていく方針を明言した。
反省と抱負
 中澤の試合をリングサイドで観戦した寿以輝は「強かったです」と感想を口にしたが、中澤はすかさず「2ラウンドが終わってコーナーに戻った時に、メッチャ心配そうにしてましたよ」と笑って答えた。世界挑戦経験もある実力者を相手に初のメインを任されたことに「モチベーションも上がったし、いいカードを組んで頂いた会長に感謝しています」とエリートボクサーの自覚が口をついた。
 「反省することが多いです」と昨日の試合を振り返った寿以輝は「次はスカッと勝ちたい。スイスイっと」と次戦の抱負を語った。
次は年内に
 試合の一週間ちょっと前に交通事故にあっていた寿以輝に質問が集中したが、掻い摘んで説明すると「ジムの練習を終えた寿以輝は、中澤奨と自転車で帰宅途中、突っ込んできた軽トラックに右肩をぶつけられ左肩を道路に打ち付けた。しかし、腕が動くことを確認し、骨折はしてないと一安心。病院でレントゲン検査などを行って問題がないことを確認し、その翌日か翌々日には予定通りにスパーリングを行って試合に臨んだ」。これには「自由奔放にやらしている」と選手の成長を見守る吉井寛会長も苦笑いした。
大阪帝拳に今後も注目
 気になる中澤と寿以輝の次戦は4ヶ月ほど先。吉井会長は「年内にはもう一試合やらせたい」との意向を明かした。また、昨日のセミファイナルで判定勝利を挙げた李明浩(大阪帝拳)に関して吉井会長は「ランキングも上がるので、日本タイトルに挑戦させたい」と期待を寄せた。