[前日計量]2015.4.12
ベテラン益田vsホープ大森
左:大森 右:益田
 明日13日、後楽園ホール開催の日本バンタム級タイトルマッチ、王者・益田健太郎(32=新日本木村)対同級1位挑戦者・大森将平(22=ウォズ)の前日計量が都内で行われ、益田はリミット丁度の53.5kg、大森は53.3kgで一発パス。計量後、決戦に向け意気込みを語った。
大森は200gアンダー
 12年度全日本新人王以来、2度目の後楽園ホール登場となるサウスポーの大森は、プロ入り4年で13戦全勝(8KO)の成績を収め、自他ともに将来のバンタム級を背負って立つと認める関西の逸材。昨年5月のWBC世界バンタム級10位クリスチャン・エスキベル(メキシコ)を3度倒しKO勝ちした試合で冷静さを身につけたと話し、今回のタイトル初挑戦も自信に満ち溢れた顔つきで計量に臨んだ。
 ウォズジムの大森昌治会長も「エスキベル戦から練習量が増えるなどプロとしての自覚が芽生えた。今回のスパーリングはフィリピン選手を交え、100ラウンドをこなし万全の状態に仕上がった。課題だったスタミナも問題ない」と太鼓判を押し、「予定では5ラウンド、早ければ3ラウンドまでに決着をつける」と自信を示した。
明日は世界への切符をもらう
 また、大森が獲れば京都のジムに25年ぶりの日本タイトルをもたらすことになり、その25年前に日本フェザー級王座に就いた園寿和氏(京拳)は現在、ウォズジムで大森を指導している。数奇な巡り合わせを感じるが、大森自身は「感慨深いとかはありません。日本タイトルはあくまでも世界への通過点」と強調。益田についても「印象は特にない。自分のボクシングをするだけ」と話した。計量後は決まってうどんを食べるようで、「京都の味と食べ比べたい」と笑顔を残し会場を去った。
益田はリミット丁度
 一方、3度目の防衛戦で関西のホープを迎える益田は、大森の4試合分の映像を入手し研究をしてきたと話す。「彼の実力はまだ未知数。僕との試合で計れるでしょう。しかし、強いことに間違いはないし、リスペクトもしている。挑戦者のつもりでぶつかりますよ」。大森が序盤から飛ばすことも予想し、「欲をかかずに判定勝ちでもいい。自分の心をコントロールし、じっくりと攻めるつもり」と自身の冷静さをポイントに上げた。あまり強気な言葉が出ない益田だが、最後には「かなり研究しましたからね。狙っているパンチはある」とニヤリ。「我に秘策あり」といった様子でこちらも会場を後にした。