[前日計量]2015.3.27
赤穂亮inマニラ
ハイリスクな一戦。
 WBOインターナショナル・バンタム級王座決定戦の前日計量が27日、フィリピンのケゾンシティで行われた。決定戦に出場するWBO世界同級1位の赤穂亮(横浜光)は昨日、会見後にサウナで体重調整を行った。
赤穂は118lbリミットでクリア
 バンタム級リミット118lbで計量をクリアした赤穂に対し、113lbと2.5kgほどアンダーで計量をクリアしたプロスパー・アンクラ(ガーナ)。試合会場となったアラネタコロシアム屋外に用意された特設ステージは、地元記者をはじめ米国からのレポーターらが押しかけた。
アンクラは113lbでクリア
 計量を一発でクリアした赤穂は「ベルトがかっこいい」と白い歯を見せるとイライラすることもあったという、3月4日からのセブ島トレーニングを振り返った。スピードに手応えを感じたのはドネアとのスパー。ハングリーなボクサーが切磋琢磨するフィリピンの名門、ALAジムの選手たち。ドネアと互角に戦う赤穂に対して、最初は色眼鏡で見ていた彼らの態度も一変したという。「自信にもなった」と充実感が口をつく。「6ラウンドまでには倒しますよ。フィリピンのボクシングファンの記憶に残る試合をする。遊びに来たわけではない」と赤穂節も健在。計量後には、うな重、牛タン、餃子にマンゴーと、会場近くの日本食店のテーブルに並べられた馳走を一気に平らげた。
一発クリア。
 現在WBO世界バンタム級1位の赤穂にとって、同団体のインターナショナル王座を競う意味はあるのか、という雑音も耳に入らなかったわけではない。「ボクサーはチャレンジしていくことを忘れてはいけない。今回初めてアフリカ出身で実積のある強い選手と試合ができる」と海外のリングでリスクを承知で挑む。「スーパースターのドナイレ(=ドネア)と同じ会場の同じリングで戦えるのも嬉しい」と話したジャパニーズ・フラッシュ。明日の試合開始は夜の8時頃の予定。試合会場となったアラネタ・コロシアムは40年前にモハメド・アリとジョー・フレジャーが戦ったフィリピンボクシングの聖地。