[記者会見]2015.3.12
メイウェザーVSパッキャオ
並び立った両雄
 5階級制覇のスーパースター、WBA&WBC世界ウェルター級王者フロイド・メイウェザー(38=米)と、6階級制覇の実績を持つWBO同級王者マニー・パッキャオ(36=比)が11日(日本時間12日)、米国カリフォルニア州ロサンゼルスのダウンタウン、ノキアシアターで公式会見に臨んだ。ふたりは5月2日(日本時間3日)、米国ネバダ州ラスベガスのMGMグランドガーデン・アリーナで統一戦として拳を交える。
盛大に開かれた公式会見
 会見には両雄のほか、イベントを共同プロモートするメイウェザー・プロモーションズのレナード・エレーベ最高責任者とトップランク社のボブ・アラム・プロモーター、さらに試合をペイ・パー・ビュー(PPV=有料テレビ)で生中継するHBOテレビのケン・ハーシュマンCEO、ショータイム・スポーツ副社長のスティーブン・エスピノサ氏らが出席。こうした関係者の挨拶後、まずHBOのリング・アナウンサー、マイケル・バッファ氏のアナウンスで紺系のスーツにネクタイ着用のパッキャオが入場。続いてショータイムのリング・アナウンサー、ジミー・レノン・ジュニア氏のコールでグレー系の上下に身を包んだメイウェザーが登壇した。
鉄壁を突き破るとパック
並び立ったふたりは正面から向き合うなどポーズをとったあと着席してマイクを握った。パッキャオが「この戦いが実現することを信じて5年間待った。5月2日、皆さんに幸福を届けるため最善を尽くす。彼は素晴らしいディフェンスの持ち主だが、別に問題はない。私はその防御を突き破ってみせる」と自信を口にした。
世界の時間が止まるとメイ
これに対しメイウェザーは「これまでに何度か実現しかかった試合は、やっとすべてが解決して挙行される。これはベストと現代のベストのなかのひとりであるパッキャオの戦いだ。機は熟した。いま、私はジムでハードワークを続けている。私が何が何でも勝ちたいと思っているように、彼も勝ちたいと熱望している。5月2日、ボクシング史上最大の戦い、メイウェザー対パッキャオのために世界の時間が止まる」とコメントした。
微妙な距離でのフェイスtoフェイス
 ともにエキサイトするシーンはなく、比較的静かなまま会見は終わった。ふたりが次に顔を合わせるのは試合数日前の公式会見になる予定だ。
チケットも超プレミアム
 なお、試合はメイウェザーの持つWBA&WBCウェルター級王座とパッキャオの持つWBO王座との統一戦として挙行され、試合はHBOテレビとショータイムが同時にPPV放送することなどが明らかになった。視聴料金は通常の約60ドルを大きく上回る90ドル(約1万1000円)~100ドル(約1万2200円)になる模様。また、チケットは最高7500ドル(約91万5000円)で、最安価でも1500ドル(約18万3000円)と公表された。しかし、一般入手は事実上不可能と伝えられ、ウェブではリングサイド席に600万円~700万円、上段席にも50万円~60万円という破格値がついている。
 試合に備えパッキャオはすでにロサンゼルス入りしており、フレディ・ローチ・トレーナー主宰のワイルドカードジムでトレーニングを続けている。メイウェザーもラスベガスのプライベートジムで練習に励んでいる。