[試合詳報]2012.7.16
カーンvsガルシア
左:ガルシア 右:カーン
 ライト級の王座統一戦、WBAのスーパー王者アミール・カーン(英)対WBC王者ダニー・ガルシア(米)の12回戦は14日(日本時間15日)、米国ネバダ州ラスベガスのマンダレイベイ・リゾート&カジノで行われた。
ガルシアの入場
○ダニー・ガルシア(米)
4回2分28秒KO
×アミール・カーン(英)
カーン優勢でスタート
 5対1のオッズどおりスタートはカーンが優勢だった。スピードを生かした左ジャブで先手をとり、上々の出来をうかがわせた。2回にはWBC王者の右目上が切れたことも加わり、そのまま順当にポイントを重ねていくかと思われた。
カーンのダウン
 ところが3回終盤、戦況は一変する。ガルシアの左フックがカウンターとなってカーンの細い顎に炸裂したのだ。この一撃で英国人はキャンバスに落下。甚大なダメージを負っていたが、なんとか立ち上がってラウンド終了ゴングに逃げ込んだ。
遂にレフェリーストップ
 4回、まだライバルのダメージが抜けきらないうちにガルシアは攻勢に出て、右を当ててダウンを奪う。これも立ち上がって再開に応じたカーンだが、大きく傾いた流れを引き戻すことはできなかった。2分過ぎ、ガルシアのコンビネーションを浴びてこの試合3度目のダウン。これもなんとか立ち上がったが足許が定まらなかった。これを見たケニー・ベイレス・レフェリーが試合をストップした。
ガルシアが王座統一
 カーンは昨年12月のレイモント・ピーターソン(米)戦に続く痛い敗北となった。ピーターソンのドーピング陽性を受けて試合数日前にWBAからスーパー王座を返還されたが、三日天下に終わった。29戦26勝(18KO)3敗。3月に体重超過のエリック・モラレス(メキシコ)を破って戴冠を果たしたガルシアは、初防衛とWBAスーパー王座吸収を同時にやってのけ、評価は急上昇。カーンに変わってスーパーライト級スター戦線のトップに躍り出た。24戦全勝(15KO)。