[海外ニュース]2016.10.21
クリチコvsブラウン 浮上
 風雲急を告げる状況のヘビー級トップ戦線。一時は12月10日にIBF王者アンソニー・ジョシュア(27=英)対前WBA、IBF、WBO3団体統一王者ウラジミール・クリチコ(40=ウクライナ)が内定と伝えられたが、ここにきて雲行きが怪しくなってきた。代わりに同じ12月10日にクリチコ対ルーカス・ブラウン(37=豪)のWBA王座決定戦が行われるのではないかという情報が出てきた。
 混乱の元は、コカイン使用などが明らかになり健康上の理由でWBAスーパー王座とWBO王座を返上したタイソン・フューリー(英)にあるが、その後は各陣営の駆け引きもあって複雑化してしまった。現時点ではクリチコが12月10日に試合をする予定であることは確定的だが、相手がジョシュアからブラウンに変わるという確率の方が高そうだ。その場合、クリチコ対ブラウンはドイツのハンブルクで開催される見とおしだ。現在、クリチコはWBAで2位にランクされている。68戦64勝(53KO)4敗。一方のブラウンは今年3月、ルスラン・チャガエフ(ウズベキスタン/独)を10回逆転TKOで破って一度はベルトを腰に巻いたが、その後のドーピング検査で陽性反応が出たため王座を剥奪され、6ヵ月の出場停止処分を受けていた。9月にサスペンドが解け、現在はWBA5位にランクされている。24戦全勝(21KO)。