アリは昨年7月からWBO1位にランクされており、現在も最優先挑戦権を持っている。WBOは王者のティモシー・ブラッドリー(米)に対し、昨年11月のブランドン・リオス(米)との防衛戦を許可する際、「90日以内にアリの挑戦を受けること」という条件をつけた。しかし、リオスを下したブラッドリーは4月9日にマニー・パッキャオ(比)との第3戦が内定している。こうしたなかアリにはWBO4位のバルガスと対戦するプランが浮上しているわけだ。アリと契約を交わしているゴールデンボーイ・プロモーションズと、ブラッドリーとバルガス、パッキャオを擁するトップランク社、さらにWBOの間でどんな話し合いと調整が行われているのか気になるところだ。もしもWBOがブラッドリーの王座を剥奪するようなことになれば、アリ対バルガスが王座決定戦になる可能性も出てくる。今後の動きに注目したい。08年北京五輪出場の実績を持つアリは22戦全勝(13KO)。昨年6月、ブラッドリーに判定負けを喫しているバルガスは27戦26勝(9KO)1敗。