必見! WOWOWエキサイトマッチSP
潮目が変わったのは4~5回
試合から4ヵ月、一度もフルで映像を見なかった理由について村田は「見るということは、反省して次に活かすためであって、今回は次が決まっていないので……」と説明した。
ゴロフキン戦に関しては「調整はうまくできた。自分の力を出すだけだと思って戦った」と話し、「(前半は)意外にいけると思った。右のボディストレートなどはいい感触があったし、効いているのもあったと思うが、(顔面へのパンチは)暖簾に腕押しといった感じだった」と相手のディフェンス力を称えた。潮目が変わったと感じたのは4回から5回あたりだったという。「4回は、自分にとっていいラウンドだったが、そこで距離をつかまれて対処された。潜ってきた修羅場の差を感じた」と感想を口にした。
勝負が決した9回。「最初のワンツー、相打ちで右をもらった。あれが効いていた」と明かし、「やり返すだけだと思っていたけれど、ダメージがあった」と加えた。
映像を見ながら、「おまえ、しっかり構えろよ」「下がるな!」「あとからのパンチが効くわけないよ」「なんでワンツーじゃないんだよ」と、胸のうちで自分を叱咤していたという。そして「やりたいことができていた部分もあるけれど、全然ダメ。自分の至らなさばかりが目立った」と悔しさを滲ませた。
揺れる心境 決断のときは近い?
初めて全ラウンドを見終えたあと、村田は取材に応じた。身長184センチと大柄な体は以前と変わらずにシェイプされている印象だ。「無駄なロードワークをやっています。この前はサンドバッグも叩いたけれど、次の日に筋肉痛になってと思ったら、それ(サンドバッグ打ち)だった」と白い歯を見せた。
進退が注目されているが、まだ答えは出ていない。「映像を見たら、やる気が出てくるかと思ったけれど、そうでもない。悔しいし、情けないし、どこかでと言っている自分がいる。この先、何がやりたいのかが明確じゃない」と、揺れる心境を明かした。
さらに「(ゴロフキン戦は)ある程度の満足感はあるけれど、勝利ではないので100の満足ではない。まだ技術的な上達はできると思うけれど、気持ちの面でどれだけ追い込めるか。ゴロフキン戦にプラスして何ができるかが重要。他のものが下がったら総合的に強くなれないので……」とも。
気持ちは行ったり来たりを繰り返している様子だが、ひとつだけ確実なことがあるという。「(試合映像は)もう絶対に見ない!」ということだ。「負けたことに無理に価値を見出す必要がない」からだという。
36歳という年齢を考えると、ボクサーとして、あり余るほどの時間があるわけではない。それは村田自身がいちばん分かっている。「ぼちぼち決断をしなくちゃいけないですね」と語った。
番組では、「村田諒太対ゲンナジー・ゴロフキン」のほかに、4月9日にサポーティング・カードとして行われた中谷潤人(M.T)対山内涼太(角海老宝石)のWBO世界フライ級タイトルマッチも放送・配信する。
◆◆◆ WOWOW番組情報 ◆◆◆
『村田諒太出演!エキサイトマッチSP「村田諒太vs ゲンナジー・ゴロフキン」』
【放送・配信日】 8/8(月)午後9:00[WOWOWライブ][WOWOWオンデマンド]
・ゲスト:村田諒太(帝拳)/解説:ジョー小泉、長谷川穂積
・対戦カード:WBAスーパー・IBF世界ミドル級王座統一戦 村田諒太vsゲンナジー・ゴロフキン
WBO世界フライ級タイトルマッチ 中谷潤人vs山内涼太
『井上尚弥出演!エキサイトマッチSP「井上尚弥vs ノニト・ドネア」第2戦』
【放送・配信日】 8/15(月)午後9:00[WOWOWライブ][WOWOWオンデマンド]
・ゲスト:井上尚弥(大橋)、井上真吾/解説:西岡利晃
・対戦カード:WBAスーパー・WBC・IBF世界バンタム級王座統一戦 井上尚弥vsノニト・ドネア
WBOアジアパシフィック 日本S・バンタム級王座統一戦 井上拓真vs古橋岳也
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