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[ニュース]2011.4.7

トリプル世界戦調印式

会見のもよう
 東北地方太平洋沖地震・復興支援チャリティーマッチとして今月8日に神戸ワールド記念ホールで行われる、WBCトリプル世界戦の調印式が6日、神戸市内のホテルで執り行われた。
 まず、今回のスーパーバイザーを務めるマウリシオ・スライマン氏(メキシコ)が挨拶に立ち「WBCは、世界のボクシングの人々と共に、日本と一諸に戦いを続けます。頑張れ日本!」と、たどたどしい日本語で被災地にエールを送り、2年前、インフルエンザで危険地帯と化したメキシコに来てくれた、西岡選手並びに関係各位にあらためて感謝を表した。その後、選手への質疑応答へと移った。
長谷川 穂積
 WBC世界フェザー級王者長谷川穂積(真正)は、「正直この時期にボクシングをしても良いものなのか悩んだ」と切り出した。「そんな時、ブログに被災された方からボクシングを楽しみにしていますとのコメントをいただき、少しでも勇気や力を感じてもらいたいと思い、激しい練習を続けた」と語った。「今、この(調印式)場にいる事を誇りに思う。自分が勝って喜んでもらいたい」とも。
 挑戦者WBC1位のジョニー・ゴンサレス(メキシコ)については、「キャリアもあるし非常に強い選手。ボクサーなら強い選手に挑みたいし、勝った時に自信になる」と今から試合が楽しみな様子だった。
揃って防衛を誓う
 挑戦者のゴンサレスはまず、「心より日本の皆さんに、私の良い試合をプレゼントしたい。いまだに苦しんでいる皆様、家を失った皆様に、この試合を捧げたい」とした。
 WBCの緑のベルトには3度目の挑戦だがと問われると、「3度目の正直を叶える。100%自信がある」と力強く答えた。「長谷川は、日本のアイドル。戦える事を誇りに思う」とも。
西岡 利晃
 WBC世界スーパーバンタム級王者・西岡利晃(帝拳)は、「試合が出来る事を信じてトレーニングして来た。少しでも元気、勇気を感じる試合をしたい」と語り、「11年ぶりの関西での試合に、わくわくしている!」と笑みをみせ、「ムニョスは、リーチがあり交戦的。油断はならないが、自分が勝つ!」と勝利宣言。

 挑戦者WBC6位のマウリシオ・ムニョス(アルゼンチン)は、「チャンプになる夢を果たす為に、一生懸命トレーニングを積んできた」と真摯に語り、 「距離を保ったボクシングをみせる。私は決っしてあきらめない」と闘志をみせた。
粟生 隆寛
 WBC世界スーパーフェザー級王者・粟生隆寛(帝拳)は、「今回の初防衛戦、今まで以上に練習して来た」とし、「初防衛をするという意識、自覚を持って勝ちに行く」と意識改革を匂わせた。「グチェレスは、元世界チャンピオン。手ごわい相手だが、今は僕がチャンプ」と並々ならぬ決意もみせた。
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 挑戦者WBC3位のウンベルト・グチェレス(メキシコ)は、「粟生は、グレートなチャンピオン」としながらも、「調整も万全。当日、リングの上でどちらが優れているか観てもらおう」と挑発。
 グチェレスは、この日が粟生選手の誕生日と知るとすかさず「たった今、ケーキをプレゼントしようか(笑」と会場を和ます余裕もみせた。