ボクシングモバイルニュース
[試合後談話]2016.10.22

意地と意地のぶつかり合い

杉田の右が炸裂
 毎年開催されている「最強後楽園ミリオンマッチ」は日本タイトル挑戦権とMVPには賞金100万円が与えられる。スーパーフェザー級8回戦は同級3位杉田聖(26=奈良)と同級4位東上剛司(36=ドリーム)が激突。杉田が得意のジャブでペースを握った。
杉田が激戦を制した
 開始から杉田が鋭いジャブをヒットし主導権を支配。東上は前に出るが、杉田のワンツーをもらいポイントを失った。東上は被弾しながらも右フックをボディに入れて対抗。中盤、劣勢の東上はプレスをかけてワンツーで杉田を後退させた。6ラウンド、東上は右フックで左目上を切り裂き猛反撃。苦しい展開となった杉田は次のラウンドからジャブで突き放し打撃戦でも東上を上回った。ジャッジ3者ともに4ポイント差で杉田を支持。2年連続のチャンピオンカーニバル出場の権利を手に入れた。
楽しく試合ができた
 再起戦を飾るとともに再び挑戦権を手にした杉田は「気持ちの強い選手だったが負けてから半年間、苦しい思いをしてきたので何としても勝ちたかった 」と安堵の表情を浮かべた。3月に日本同級王者の尾川堅一(28=帝拳)に敗れた杉田だったが「負けたが通用するところもあったので、長所を伸ばしていこうと思った。修正するところはしっかりしてレベルアップしていきたい。尾川選手ともう一度やるのが一番だが、誰がチャンピオンでもまた挑戦したい」と2度目のアタックで奈良ジム初のベルトを持ち帰ると目を輝かせた。
練習してきたことが出せていない…
 中盤、見せ場を作ったが判定で涙を飲んだ東上は「ジャブが強くないから合わせようと思ったらそのままズルズルもらってしまった。左は見えずらかった。6ラウンドに弱気になっているのがわかったが、攻めていくことができなかった。あと一歩なのに…」と悔しさをにじませた。「調子が良かっただけにもっと出来たはず。ボクシングは難しいですね。負けたら辞めようと思ったが、このままでは辞められない」と再起の意向を示した。
採点表