[発表会見]2015.8.28
原「一発で獲る!」
大橋ジムでの発表会見
世界4団体に名を連ねる元日本&OPBF東洋太平洋ミニマム級王者・原隆二(25=大橋)の世界初挑戦が正式に決まった。28日、神奈川・横浜市内の所属ジムで会見が行われ、原は9月27日(日)の大阪府立体育会館で、IBF世界ミニマム級王者・高山勝成(32=仲里)のV2戦にアタックすると発表された。同興行では、WBA世界フライ級王者・井岡一翔(井岡)の初防衛戦がメインに組まれている。
とにかく勝つだけ!
昨年は現WBO世界同級王者の田中恒成(20=畑中)に初黒星を喫しOPBF王座を失った原だが、5月の前戦で3年ぶりのKO勝ちを収めスランプから脱出。1年前からオファーを受けていた原は、満を持して挑むことになった。
スーツ姿で会見に臨んだ原は、初の世界挑戦に「話を聞いたときはビックリした。会長への感謝でいっぱい。今がいいタイミング、一発で獲りたい」と意気込むと、王者については「手数があってスタミナの化け物」と警戒したが、「苦手なタイプじゃない。スタミナを補う練習をして、自分が勝っている技術面で勝負したい」と自信を示した。
スーツ姿で会見に臨んだ原は、初の世界挑戦に「話を聞いたときはビックリした。会長への感謝でいっぱい。今がいいタイミング、一発で獲りたい」と意気込むと、王者については「手数があってスタミナの化け物」と警戒したが、「苦手なタイプじゃない。スタミナを補う練習をして、自分が勝っている技術面で勝負したい」と自信を示した。
昨年2月からタッグを組む佐久間トレーナー
原を担当する佐久間史郎トレーナーも「一時は調子を落としていたが、今は足を使っての出入りなど原点に立ち帰った練習をし、スタミナもついてきている。あとは気合を叩き込むだけ」と原の復活をアピールした。
大橋会長は変わり者と強調
10歳の時に父を癌で亡くした原は、大橋ジム初の世界チャンピオン、川嶋勝重氏に憧れ中学生でボクシングを始め、高校3冠を含めアマ4冠に輝いた。高校卒業後は女手ひとつで家族(原は4人兄弟の末っ子)を養う母を助けるために競馬騎手を目指し、狭き門の競馬学校に入学したが、「あれだけ馬に乗ったのにまったく興味が沸かなかった(笑)」と8ヶ月で中退。プロの道に進みなおした変わり者だ。
頭のハゲは事故の時のもの
中学生の頃から原を知る大橋秀行会長は、10年経っての世界挑戦に感慨深いと話し、ジム初のIBFタイトル獲得に期待した。また、12年5月の日本王座前哨戦で試合の5時間前に車にはねられ、頭と肘に怪我を負いながらも傷口をテーピングで隠し、ジムには軽い接触と偽ってリングに上がった原の別の"変わり者"エピソードを明かし、「今度の世界戦で大物なのか、それともただの変わり者なのかが分かる」と笑いを誘った。
勝って父に報告したい!
ここ1~2年はスランプに陥り、一時は引退も考えた原だが、井上尚弥、松本亮といった後輩たちの活躍に良くも悪くも刺激を受け奮起した。試合まで残り1ヶ月。31日からは世界ランカーの栄拓海(21=折尾)、同門の八重樫東(32)らとスパーを重ねる予定で、「世界を獲って父の墓前に報告したい」と静かに闘志を燃やした。