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[試合結果]2014.6.22

ゲレロVS亀海

 元世界4階級制覇王者ロバート・ゲレロ(31=米)対東洋太平洋王者、亀海喜寛(31=帝拳)のウェルター級12回戦は21日(日本時間22日)、米国カリフォルニア州カーソンのスタブハブ・センターで行われた。フロイド・メイウェザー(米)戦の敗北から13ヵ月、ゲレロが再起を果たして存在感を示したのか、それとも亀海が大物を食って世界トップ戦線に名乗りをあげたのか。
※ゲレロ対亀海は23日(月)夜8時からWOWOWライブ「エキサイトマッチ」で放送の予定。
○ロバート・ゲレロ(米)
 12回判定(3対0)
×亀海喜寛(帝拳)
 リングコールの際にブーイングを浴びせられた亀海と、大歓声で迎えられた地元のゲレロ。アウェーの亀海は両グローブを高く上げた構えで前進、サウスポーのゲレロを追い立てた。中間距離に入ることには成功した亀海だが、ゲレロの左に邪魔されて先手をとれない。2回、右のジャブを突いて左ストレート、アッパー、右フックを上下に散らすゲレロに対し、亀海は近距離でボディを攻め、ラウンド終盤にはロープに詰めて右を顔面に好打した。体ごと押し込むように前進する亀海だが、ゲレロもインサイドからアッパーを突き上げるなど足を止めて応戦した。亀海は3回には右目下が腫れ始める。常に先に仕掛けるのは亀海だが、手数とヒット数でゲレロが勝るという展開のままラウンドは進み、消耗戦の様相を呈していった。接近してのパンチの交換に会場は盛り上がりをみせた。
 5回、ゲレロの左を浴びてアゴが上がった亀海だが、怯まずに打ち返す。6回、亀海が右アッパーでチャンスをつかみ、さらに追い上げたが決定的なシーンを作り出すには至らなかった。この回、ゲレロは左目上をカット、同時に腫れも目立つようになった。勢いづいた亀海は7回、右を好打。ラウンド半ばにも亀海は馬力で押し込み、元4階級制覇王者を守勢に追いやった。8回、ゲレロは下がりながら右ジャブを突いてコントロールしようとするが、亀海は距離を潰して接近。総力戦のなかゲレロにより多くの疲労とダメージがみられた。しかし、ラウンド終盤に繰り出したゲレロの左ストレートを浴びた亀海が大きくのけ反り、優勢の印象を帳消しにしてしまった。
 9回、今度はゲレロが先に攻めこみ、東洋太平洋王者を守勢に追いやった。亀海は鼻血を流しながらも食い下がり勝負への執着をみせたが、厳しい展開が続いた。ゲレロは10回、ボディに狙いを定め左右をまとめた。やや動きの鈍った亀海も反撃するが、中盤のような勢いと馬力はみられない。ゲレロにとっては5試合連続10度目、亀海にとってはキャリア初となる11回、亀海は相手をロープに追い込んで右をヒットするなど見せ場をつくった。最終回も前に出た亀海はゲレロの左ストレートを浴びて窮地に陥ったが、この厳しい状況を乗り切って試合終了のゴングを聞いた。試合が終わると観客はスタンディング・オベーションで両者を称えた。
 116対112、117対111(二者)の3-0の判定をものにしたゲレロは37戦32勝(18KO)2敗1分。なんとか世界トップ戦線に踏みとどまったゲレロはリング上でマイクを向けられると、「厳しい試合だった。亀海はタフで勇敢だった。彼はこのリングで110パーセントの力を出したと思う。4回にはこちらが危ない場面もあった。もっと動いて戦いたかったが、ちょっと打たれてしまった」と、ときおり笑みを浮かべながら答えた。続いてインタビューを受けた亀海は「ゲレロという偉大な選手に負けてはいけないと思って戦った。(負けて)称えられても意味はない」と、ほとんど無表情のまま答えた。27戦24勝(21KO)2敗1分。

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