「フィリピンのために戦う」

　元世界6階級制覇王者マニー・パッキャオ(34=比)の約1年ぶりの再起戦が24日、中国マカオで行われる。相手の元世界ライト級王者ブランドン・リオス(27=米)とパッキャオはすでに試合地に到着。決戦のゴングを待っている。

※パッキャオ対リオスは24日(日)正午からWOWOWライブで生中継の予定。

　パッキャオは18日の夜にマカオ国際空港に到着し、試合が行われるベネチアン・マカオにチェックイン。その際、メディアの問いかけに応じた。昨年12月にファン・マヌエル・マルケス(メキシコ)に痛烈な失神KO負けを喫しているパッキャオだが、今回の再起戦にかける意気込みは並々ならないものを感じさせる。「自信があるかって?　自信に満ち満ちているよ。リオスは私よりも大きいけれど、ゴリアテがダビデよりも大きかったことを思い出してほしい」と、体格で劣る男が急所への投石によって大男を倒した聖書の記述を例に出し、戦術によって勝つことを匂わせた。そして、「私はこれまで以上に強い気持ちで試合に臨みます。自分のためではなく国のため、祖国の人々の栄光のために戦います」と決意を口にした。フレディ・ローチ・トレーナーは「パッキャオは6回以内に倒してしまうだろう。どうみてもリオスが4回以上、逃げ延びられるとは思えない」と揺るぎない自信を示した。

　これに対しリオス陣営も負けてはいない。「パッキャオ戦を次に繋げるためのステップにしたい。大勢の人を黙らせ、自分がベストであることを証明するつもりです。試合ではすべてのラウンドを試合するつもりだし、そのためのトレーニングも積んできました」とリオスは自信を口にした。昨年の年間最優秀トレーナー賞受賞者ロベルト・ガルシア氏も勝利を確信している様子だ。「もしパッキャオが負けたらローチ・トレーナーが引退を勧告するということをテレビで見ました。引退のためのパーティーは(米国時間の)土曜の夜に始まるので、フレディはマニーに(引退記念の)金時計を用意しておいた方がいいだろう。それにマニー・パッキャオの試合をHBOのペイ・パー・ビューで見るのもこれが最後になるはずさ」
　オッズはパッキャオ有利に変わりないものの一時期は9対2に縮まったが、再び5対1に戻っている。