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5日、後楽園ホールでは日本ウェルター級タイトルマッチが行われた。2度目の防衛を狙う王者、高山樹延(27=角海老宝石)に同級12位のコブラ諏訪(33=ピューマ渡久地)が挑む10回戦。打撃戦を身上とする好戦派同士の一戦は、どちらに凱歌があがったのか。
このダウンは驚いたと高山
高山が圧力をかけ、諏訪が後退しながら折々で反撃するという展開になった。丁寧な左ジャブと、相手ガードの脇と正面を破って打ち込む右を中心にした攻撃で高山が着々とポイントを積み重ねていった。諏訪も機をみてパンチを返すが、主導権を奪うには至らない。フルマークで王者の無難な防衛かとみられた最終回。残り時間が30秒を切ったところで高山がダウンするという波瀾が起こった。「右フックが当たった」という諏訪と「滑って倒れただけ。ダウンをとられてビックリ」という高山。いずれにしてもレフェリーのカウントは8まで数えられ、ほどなくして試合は終了した。採点は98対93、98対92、98対91と大差がついていた。
高山がV2防衛に成功
控室に戻った諏訪は「足は前よりも動いたけれど、立ち上がりが固かったですね。結果は結果、連打させない向こうが上だったということ。でも、次にやったら勝負は分からないですよ」と、悔しさを押し殺すように話した。25戦12勝(5KO)11敗2分。
あまりに慎重だったと反省
2度目の防衛を果たした高山だが、右目上に負った2センチほどの裂傷は思いのほか深そうだった。最後にダウンを喫したこともあり、笑顔はなかった。「あれはダウンじゃないですよ」とレフェリーの判断に不満を漏らしたあと、試合を振り返った。「ペースはコントロールできたかなと思うけれど、慎重すぎるところが自分の良いところであり悪いところ。でも、あのボクシングじゃあ倒せない。お客さんも退屈してしまいますよね」と反省の弁が口をついて出た。「腹を打ってガードを開けて上(顔面)を打とうと思ったけれど、腹を打たせてもらえませんでした」と表情を曇らせた。これで20戦19勝(7KO)1敗。