特別な相手ではない

　9月14日(日本時間15日)に米国ネバダ州ラスベガスのMGMグランドガーデン・アリーナで行われる。5階級制覇王者フロイド・メイウェザーがWBA・WBC世界スーパーウェルター級統一王者の若き超新星のサウル"カネロ"アルバレスと拳を交える。 この大一番を3日後にひかえた11日、両者が記者会見に臨んだ。

※メイウェザー対アルバレス、および前座のダニー・ガルシア(米)対ルーカス・マティセ(亜)のWBA&WBC世界スーパーライト級戦は15日(日)午前11時からWOWOWライブで生中継の予定。
　ゲストは、8月25日にプロデビュー戦を2回TKOで飾った12年ロンドン五輪ミドル級金メダリスト、村田諒太(三迫)

　記者会見の会場となったのは、MGMグランド・ホテル&カジノ内にある有名なシルク・ド・ソレイユが公演する「KA」専用劇場。記者会見には世界各国から40台以上のテレビカメラと500人以上のメディア関係者が集まり、予定された午後1時から遅れること15分、メイウェザーの到着を待って会見が始まった。

　「準備は出来ている。土曜日は必ず勝利するよ」と無敗の統一王者アルバレスが話すと、メイウェザーは「無敗で42勝は素晴らしい成績だが、フロイド・メイウェザーとの42戦なら42敗だよ。彼が今まで戦ってきたどの相手よりも私の方が優れている。彼はフロイド・メイウェザーと対戦するが、私にとってはただの試合であって特別は相手ではない」と静かに23歳の若き王者を牽制した。

また、会見ではGBPのリチャード・シェーファー代表が、世界中で記録を塗りかえる見込みだと明かした。すでにオーストラリアでのPPV(有料放送)の最高売り上げが更新されることが確定しており、アメリカでも2007年に行われたメイウェザー対オスカー・デラホーヤ戦の240万件を超える見込みという。試合に関連したパブリックビューイング収入やグッズ売り上げも過去最高を記録するだろうと話した。

　両者の年齢差は13歳。44戦無敗で36歳のメイウェザーに対して、アルバレスは若干23歳にして43戦42勝1分と戦績はほぼ互角。メイウェザーが不動の世界のトップに座り続けるのか、それとも若き天才がボクシング界の新たな扉をこじ開けるのか。世界が注目するメガファイトまで、あと3日。