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[試合詳報]2013.8.18

敵地での初防衛戦は!?

 WBC世界スーパーフェザー級王者、三浦隆司(29=帝拳)対セルヒオ・トンプソン(29=メキシコ)のタイトルマッチ12回戦は17日(日本時間18日)、トンプソンの地元メキシコのカンクン、プラサ・デ・トロ闘牛場で行われた。
三浦が2Rにダウンを奪う
○三浦隆司(帝拳)
 12回判定(3対0)
×セルヒオ・トンプソン(メキシコ)


 トンプソンが地元の人気者ということもあり会場は8000人の観衆で埋まった。その前で行われた試合は、強打者同士のカードに相応しい壮絶な打撃戦となった。
打撃戦の展開
 サウスポーの三浦は初回から惜しげもなく切り札の左ストレートを繰り出し、トンプソンの前進を抑えることに成功。2回、早くもヤマが訪れた。三浦が左アッパーから左右を叩きつけて先制のダウンを奪ったのだ。これで一気にけりがつくかと思われたが、ここからトンプソンが粘りを見せる。3回には「メヒコ」コールに奮い立った挑戦者が左右フックで三浦を追い立てポイントを奪い返す。しかし、2回のダウンが効いているのか、いつもほどの前進力はなく、全体的にスピード感を欠いた。4回終了時点の途中採点は、二者が39対37、もうひとりも38対37で三浦がリードしていた。
トンプソンの左がヒット
 再び試合が大きく動いたのは6回のこと。最初にチャンスをつかんだのはトンプソンだった。右フックで三浦をふらつかせたのだ。三浦も黙ってはいない。左ストレートをきっかけに反撃に転じ、左アッパーで再びトンプソンをキャンバスに送り込んだ。これは「スリップ」の裁定だったが、すぐに三浦は左右をフォロー、今度は正真正銘のダウンを奪った。ロープ伝いに崩れ落ちたトンプソンのダメージと疲労は甚大だったが、なんとか立ち上がって再開に応じた。
トンプソンがお返し
 このまま三浦が仕留めるかと思われたが、ここからトンプソンがベルトに対する執念をみせた。8回、コンビネーションの中で右ショートを三浦のアゴにクリーンヒット。お返しのダウンを奪って会場を湧かせた。ラウンド終盤には三浦も盛り返し、試合は総力戦に突入。8回終了時点の採点は75対74が二者、もうひとりが77対73で三浦リード。
初防衛に成功!
 9回にはトンプソンがラウンドを支配したが、10回には三浦が左ストレートでトンプソンをダウン寸前に追い込むなど、再び混戦から抜け出した。三浦は右眉と鼻からの出血に悩まされながらも最後まで攻勢を続け、試合終了のゴングを聞いた。
 採点は接近していたが、113対112、114対110、114対111の3―0で三浦の勝利が告げられた。

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