リーチの差は11�p

　12日に東京・大田区総合体育館で行われる八重樫東(30=大橋)対10位オスカル・ブランケット(28=メキシコ)のWBC世界フライ級タイトルマッチの予備検診が9日、都内で行われた。

　世界戦を3日後に控えた過度な緊張感やピリピリしたムードは、八重樫にもブランケットにもまったく感じられなかった。検診を終えて先に報道陣の前に姿を現した八重樫は、挑戦者の印象について「メキシコの人らしく明るくていいヤツそうですね。でも強いことは間違いないので気を引き締めて臨みます」と話した。別表のとおり身長で4センチ、リーチでは11センチの差があることが判明したが、特別気にした様子はみられなかった。「(ミニマム級から)フライ級に上げてきたので体格差はついてまわるもの。気にしていません」と、数字は想定の範囲内といった感じだった。しかし、大橋秀行会長は「昨日の(ブランケットの)練習を見て手が長いと感じたけれど、11センチ差は予想以上」と、少しだけ表情を曇らせた。

　笑顔を見せながら会見に応じたブランケットは「こんなに多くの人が集まってくれてありがとう」と、まずは感謝の言葉を口にした。体格面のデータで優位性があることを確認すると、「数字でも僕の方が優れているけれど、月曜日の試合でも勝ってチャンピオンになる」と勝利宣言。挑戦者側の古川久俊トレーナー(52)は「八重樫選手は人間性も素晴らしい人。でも、チャンピオンになるにはその人を倒さなければならない。(ブランケットは)すべてをこの一戦に出してくれるはず」と愛弟子に期待を寄せた。

予備検診データ
■八重樫 東
身長:162.0�p
リーチ :161.0�p
胸囲: 85.0�p
視力:左/1.5　右/1.2
血圧:123/71
脈拍:48/分
体温:36.0℃

■オスカル・ブランケット
身長:166.0�p
リーチ :172.0�p
胸囲: 86.0�p
視力:左/1.2　右/1.5
血圧:110/65
脈拍:50/分
体温:35.5℃