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[試合後会見]2012.6.3

最強を証明したのは…

 2日、後楽園ホールで開催された「ダイナミックグローブ」のメインイベントは、日本スーパーウェルター級タイトルマッチが締め括った。
 王者"和製マルガリート"中川大資(帝拳)が怒涛の連打で挑戦者を粉砕し、最強を証明したのか。それとも挑戦者"スピードファイター"柴田明雄(ワタナベ)が持ち味のスピードを駆使し、王座返り咲きを果たしたのか…。
柴田が王座に返り咲き
 序盤から挑戦者・柴田が足を使い、王者・中川のプレスを捌き、ジャブ・右ストレートを打ち込む。中川はラウンドを重ねるごとに圧力を強めるが、柴田はスピードを落とすことなく動き続ける。終盤、王者は圧力を強め、右ストレートで挑戦者にロープに背負わせ、左右ボディ・ワンツーをまとめる。しかし挑戦者は右ストレート・左フックを返し、サイドに動き距離を保つ。最後まで中川の圧力に屈せず、柴田が自慢の足で距離を支配し、的確な右ストレートを浴びせポイントアウト。判定0-3(95-96・96-94・93-98)で柴田が中川を打ち破り、王座陥落から約2年3ヶ月、日本スーパーウェルター級王座再戴冠を成し遂げた。
引退を決めた中川
 初防衛に失敗し、王座を奪われた中川は右目上の傷を治療後、控え室で会見を開いた。「柴田選手は予想通りのスタイルできた。一番やっていけない戦いをしてしまった。ポイントを獲られ逃げ切られてしまった」と試合を振り返り、判定については「これは納得しています。ジャブにしても、右にしても、被弾は僕のほうが多かった。ジャッジの採点には納得しています」と敗戦を受け入れた。
 今後について尋ねられると「現実を考え、家族もいるので辞めるしかない。まだ燃え尽きていないが…。自分自身でケジメを付けないといけない。引退します」と目に涙を浮かべ、中川はグローブを吊るす決意を固めた。
喜びの柴田
 一方、日本スーパーウェルター級王座に返り咲いた柴田は、ベルトを肩に喜びの会見となった。「自分の中ではパンチをもらい、ポイントを獲られていると思ったが、トレーナーの"足を使えば大丈夫!!"の言葉を信じて戦った。中盤にスタミナをロスしてしまったが、セコンドの声もしっかり聞こえた」と試合を振り返り、中川の印象を求められると「タフでテクニックもあり、本当に強かった。34歳という年齢を考えると凄い練習を積んできている。僕も頑張らばいといけない」と改めて前王者の強さを認めた。
勝って内山にバトンを渡した
 初奪取と今回の再戴冠、どちらが嬉しいと聞かれ柴田は「どっちも嬉しいですよ!!これは比べられない(笑)。これから僕はもっと強くならないといけない。そして決められた戦いに勝っていきます」と笑顔を見せ、その腰に戻った日本最強の証を見つめた。
 最後にボクシングモバイルの意気込みで"勝って、良い形で内山さんにバトンを渡したい"と話したがと尋ねると「内山さんの試合にはベルトを巻いていきます(笑)。内山さんには練習でボコボコにされていますから。きっと当日は凄い試合をしてくれますよ!!」と7月16日にV5戦を控える"KO Dynamite"へ勝利のバトンを渡した。
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 中川との激闘を制し、柴田は再び日本最高峰の座に就いた。これから"スピードファイター"はタイトルを守る戦いを勝ち抜き、日本スーパーウェルター級戦線に確かなる足跡をの残せるのか…。

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