試合日程 | 試合結果 | 動画ニュース | ランキング | 選手検索 |
大晦日にバンタム級転級初戦のリングに上がる井岡一翔(36=志成)が20日、都内の志成ジムで練習を公開した。
日本人初の世界5階級制覇に向けた重要な一戦となるWBA(世界ボクシング協会)世界挑戦者決定戦。類まれな技術力と洞察力、そして試合中の修正力によって、“仙人の領域”に達した現役レジェンドは、36戦31勝(16KO)4敗1分と、キャリアを通じて一度もKO負けを喫していない。
一方、井岡が対戦する同級11位のマイケル・オールドスゴイティ(24=ベネズエラ)は、16戦15勝(14KO)1敗、KO率87.5%を誇る12歳年下の活きのいい伸び盛りの若武者だ。階級を上げることで、パンチのパワーやフィジカルの強さでは不利も想定される中、井岡はこれまで積み重ねてきた技術と経験で勝負に臨む。
今月17日には、堤聖也(29=角海老宝石)がノニト・ドネア(43=比/米)に競り勝ち、王座防衛に成功。さらにWBCでは、井上拓真(29=大橋)が那須川天心(27=帝拳)との王座決定戦を制し、チャンピオンに返り咲いた。
群雄割拠の様相を呈する世界バンタム級のトップ戦線。その只中に、井岡一翔が新たに足を踏み入れる。大晦日のリングに、視線が集まる。

バンタム級転向に伴い、井岡一翔のトレーニングは、フィジカル強化に大きく舵を切った。これまでは、ボクシングの感性を武器に戦ってきた井岡だが、「ボクシング50、フィジカル50」。そう表現するように、これまで以上に身体づくりへ時間を割いてきた。ただ、筋力アップが即パンチ力アップにつながるわけではない。「強くなった筋力をボクシングでパンチにどう繋げるか。反復練習ですね」と、力の伝導を意識しながら、バンタム級ファイターへと徐々に仕様を変えている。
3日前に来日したイスマイル・サラストレーナーも、「体重管理はいつも難しい作業だが、今回は5階級制覇を目指す一翔を誇りに思う。誰もが挑戦できることではない」とコメント。「近い将来、必ず世界挑戦の舞台に立つ」と、ビッグチャレンジを後押しした。

栗原慶太(32=一力)らとのスパーリングを重ねる中で、「バンタム級でも全然戦えるなと思った。壁を感じることはなかった。まだまだ伸び代がある」と、自身の成長を再確認した。
対戦相手の分析はトレーナー陣に任せてきたが、調整も最終段階に入ったことで、今後は映像などを確認していくという。「スタンダードなファイターの印象。距離、ジャブ、前の手、フェイントの探り合いの中で、距離を自分のものにして、クリーンヒットを当てる。距離を掴めば、KOできる。緊張感のある1ラウンドから、いい展開を作っていきたい」と、目を輝かせた。

大晦日の一戦は、現在、堤聖也(29=角海老宝石)が王者に君臨するWBA世界バンタム級の世界挑戦者決定戦となる。「評価してもらったのは僕。チャンスをもらったのも僕」と語り、世界4階級制覇を含め、これまでの実績が評価されたことに感謝。勝利を掴み、ファンの期待に応えることを誓った。
先日の堤聖也とノニト・ドネア(43=比/米)の試合にも話題が及ぶと、「まだ36なんで、まだまだ頑張れる」と年齢への不安を払拭。「序盤のドネアは、全盛期を彷彿とさせた」とレジェンドを称えた。堤チャンピオンについても、「前半はダメージがあったが、あの展開から変えるのはかなり難しいこと」と分析し、「気持ちの強さ、忍耐力、粘り強さ」と、その印象を語った。





スゴ得版ボクモバで見る




