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Netflixの新リアリティショー「ファイナルドラフト」に出演した元世界王者・長谷川穂積。戦力外や引退を経験したアスリート25人が賞金3,000万円を懸けて競い合う本番組で、かつて栄光を掴んだボクサーはどのような思いで挑んだのか。錚々たるメンバーの中で感じた緊張感や、体力だけでなく精神力が問われる過酷な挑戦、そして他競技のアスリートたちとの関わりについて、長谷川選手に率直な話を聞いた。

――メンバーを見て、すごく錚々たる顔ぶれだなと思いましたけれど。
長谷川 いや、まさにそうですよ。だから、自分なんかが勝ち残っていけるなんて、ほんま思いもしないし、場違いなところに来てしまったなという感じでした。体格や若さから、ロートルの自分なんかではなく、栗原くん(元アメリカン日本代表・栗原嵩)や荒井くん(元水球日本代表・荒井陸)などが残るんだろうなとは思っていました。最初の関門が登山だったじゃないですか。走るのには自信があったので、そこそこ行けるかなという思いはあったんですが、実にしんどかったですね。
――他の種目もそうですが、スケール感がすごかったですね。
長谷川 施設もすごかったし、スケールも半端じゃありませんでした。だから、少しでも先に先にという気持ちにさせられた気がします。僕の得意だったのは、「腹筋」です。あれで頑張れたので、自分としては十分やり切った気持ちで、あとはおまけ(笑)。

――見ていて、体力はもちろんですが、やはり根性というか精神的なものが最後を決めるんだなと思いました。その点では、ボクサーは一歩抜きん出ているなという印象を持ちました。その中で、いろんな競技があり、さまざまなジャンルからアスリートが集まってきているわけですが、そうした点で何か感じる部分はありましたか。
長谷川 やはり、競技によっては得意不得意があるなという印象ですが、そこのところはいろいろと考えられていました。ただ、栗原くんなどを見ていると、ちゃんと考えながら体を使っているなという印象を持ちました。それがあらゆる競技に活かされているなと。また、チーム対抗もあるんですが、ボクシングは個人競技ですから、とても新鮮でした。ここでも栗原くんの戦術が功を奏したんです。それぞれに役割を振って、全体の戦術を考え、動きも指示する。それが見事にはまりました。他のチームとくらべると雲泥の差。あと、荒井くんなんかを見ていると、実に爽やかなんですよ。腹筋の強さを競うときも、苦しそうな表情は見せないで、軽々とやっている印象でこなしている。実力もさることながら、カッコいいんです。こうしたアスリートが残っていくんだろうし、人気もどんどん出ていくんだろうなと思わされたものです。

――この「ファイナルドラフト」は、現役のアスリートが参加しても役に立つと思いましたか。
長谷川 プラスになることばかりだと思いますよ。マイナスになることなんて、一つもありません。実際、僕もいろいろと勉強になりましたから。
――そうですか。とにかく、この「ファイナルドラフト」を見て、ボクシングはすごいな、一人でも多くの人に感じてもらえればと思います。ありがとうございます。