WBCスーパーミドル級暫定王座決定戦エンビリvsスレッキ

　WBC世界スーパーミドル級暫定王座を懸けた一戦が日本時間28日、カナダのケベックで行われた。リングに上がったのは、同級1位で無敗のクリスチャン・エンビリ(30=カメルーン)と、WBCシルバー王者で同級7位のマシエイ・スレッキ(36=アメリカ)。4団体統一王者サウル“カネロ”アルバレス(メキシコ)が正規王者として君臨する中、頂点への挑戦権を懸けた重要な一戦となった。

　開始のゴングが鳴ると、エンビリは序盤から圧力をかけて前に出る。ガードを固めながら、じわじわと距離を詰めると、スレッキはジャブで応戦しつつ、慎重な立ち上がりを見せた。だが、ラウンド終盤に試合が動く。

　エンビリが右ストレートを起点に左フック、さらにボディへの連打で追い詰めると、スレッキの左フックに対して右アッパーをカウンターで合わせて、ダウンを奪取。スレッキは立ち上がろうとしたものの、足元がふらつく様子を見たレフェリーが即座に試合を止めた。

　エンビリが初回2分28秒TKO勝利。圧巻のパフォーマンスで、暫定ながらWBC世界王座のベルトをその腰に巻いた。